2017年7月20日、日本でも絶大な人気を誇る米ロックバンド、リンキン・パークのフロントマンだったチェスター・ベニントンが41歳の若さでこの世を去った。

今もなお、世界中のファンが悲しみに暮れるなか、チェスターの妻タリンダさんが、彼が命を絶つ36時間前の動画をSNSに公開。楽しそうに家族との時間を過ごす彼の姿に、「鬱(うつ)病の重さは表面からは測れない」と訴えている。

・チェスターが命を絶つ36時間前の動画が公開される

タリンダさんが Twitter で公開した動画には、チェスターが家族団らんを楽しむ姿が映し出されている。

子供たちと一緒に、少し変わったフレイバーが揃ったジェリービーンズを食べるゲームに興じるチェスター。美味しいかマズいかを確かめるために、「3、2、1」の掛け声でジェリービーンズをチェスターが口に入れると、すぐに吐き出し、マズさに耐えられないといった感じで身悶えている。

・妻の訴え「鬱病の重さは表面からは測れない」

その反応を見た子供たちが大笑いしていて、一緒に笑顔を振りまいているチェスターも元気いっぱいな様子。幸せに包まれているだけに、彼が鬱病を抱えているようには微塵も見えない。しかし、彼は愛する家族を残して、この動画が撮影された36時間後に命を絶ってしまったのだ。

「この動画を公開することにしたのは、鬱病の重さは表面からは測れないことを分かってほしかったからです。チェスターが亡くなる36時間前、私たちには鬱病がこのように映っていました」

タリンダさんは、動画と合わせてこのようにツイート。鬱病の深刻さを訴えている。なお、死の直前に見せたチェスターの元気な姿を捉えた動画は、リツイートが5万件オーバー、「いいね」は10万件に達している。

・鬱病を闘うネットユーザーからコメントも

この動画に対し、鬱病と闘うネットユーザーからは、「昨日、もう少しで自殺を試みるところだった」と落ち込んだ様子のコメントが書き込まれ、その投稿に対して他のユーザーから、「話を聞いてほしかったら、みんなここにいるから」と励ましの返信が多数寄せられていたようである。

今でも、チェスターがいなくなってしまったのが信じられない。彼の死が鬱病の深刻さを考えるきっかけとなり、一人でも多くの人が自殺を思い止まって、前向きな人生を送ることができるよう心から祈りたい。

参照元:Twitter @TalindaB
執筆:Nekolas

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