子どものころ「元気が出る気がするから」という理由で、家族で毎日にんにくを食べていた期間がある。その上、にんにくパウダーが入ったサプリみたいなものも飲まされていた記憶がある。あの習慣はなんだったのだろうか。同級生に「あの子にんにく臭くない?(ヒソヒソ)」と言われていたのではないか。

しばらく前に “黒にんにく” なるものが話題になった。こちらのにんにくは長期間熟成させることで、特有の臭いがほぼなくなるそうだ。子ども時分に黒にんにくに出会えていれば、ヒソヒソされることもなかっただろうに……。まあそれはさて置き、この黒にんにく、家で簡単に作ることができるらしい。いっちょ試してみるとしよう。

・にんにくと炊飯器があればOK

黒にんにくはノーマルのにんにくを熟成させたもので、栄養価が高いことで知られる。健康に良いのだから、その人気は言うまでもない。何より美味しく、スーパーなどでも販売されているので記者も頻繁(ひんぱん)に購入する。ただひとつだけ困ったことがあり、ちょっとお高いのだ。

国産のにんにくであれば、そもそも高めであるから仕方がない。しかし、軽率に黒にんにくを多用しがちな記者としては、もうちょーっと安く済ませたいところ。そこで、自ら作ってみることにした次第である。用意するものは、にんにくと炊飯器、以上だ。

・時間がかかる

想像に違わず、作り方はめちゃめちゃ簡単。炊飯器ににんにくを入れ、保温を押すだけ。しかーし、大きな問題がひとつだけある。それは “時間” だ。にんにくが黒くなるには、15日~20日ほどの時間がかかるのだ。そう……なっっっがい!! しかも、その間ずっと炊飯器は使えないときた。

米を鍋で炊く派の記者は問題ないが、毎日炊飯器を使う人にとってみればエライコッチャな話だ。米を取るか、黒にんにくを取るか……。悩ましいよな。しかしその悩みさえ突破できれば、美味しい黒にんにくを思う存分食べられることを保証しよう。

・もっちり甘ウマ

気を付けることと言えば、毎日にんにくをひっくり返すことくらいだろうか。最初の数日は匂いがすさまじいので、換気の良い場所で作ることをオススメする。記者はあいにくベランダもなければ、台所に窓もないのでひたすら換気扇を回していた。

家のドアを開けた瞬間に、にんにく臭がムワッとする日を数日過ごしただろうか。1週間もすると、匂いは落ち着いてくる。全体的に、色が黒くなれば完成だ。「出来上がったかな?」と思ったところで、念のためひとかけら食べてみると良いだろう。

手間をかけて育てた黒にんにくの美味しさと言ったら、筆舌に尽くしがたい。もっちり甘く、にんにく特有の匂いもどこへやら。目をつぶって食べれば、フルーツか何かと間違うのではないだろうか。いやはや、うま~~~~! 大成功じゃん。

安く済ませようと思い、作り始めた黒にんにく。記者が国産にんにく(1房250円くらい)を使ってしまったため、割と高くついてしまったことに気付く。まあ……美味しいかったし楽しかったので良しとしよう。終わり良ければすべて良し、ってことで気が向いた方は試してみてくれよな! その間、炊飯器使えないけどな!! 

Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼1日目のにんにく

▼段々黒くなっていくよ

▼記者は17日かけました。炊飯器の保温ボタンを押して放置でOKなので作業自体は簡単

▼炊飯器の底に皿などを敷くと焦げずにすむ

▼布巾をかけておくと適度にしっとりするので良いかも

▼肉に乗せたり、使い方は無限大!