北アフリカのサハラ砂漠には、頭にターバンを巻いた「ベルベル人」と呼ばれる民がいる。彼らは客人に対して「サハラ砂漠を飲まず食わずで歩いてきた旅人かもしれない」という思いがあるため、古くから客をもてなすことが、ベルベル人にとっての美徳とされているのだ。

さて、今回ご紹介するのは、そんな彼らから教わった「ベルベルオムレツ」のレシピ……と言っても、最速2分で完成する超・超簡単なものである。とにかくシンプルなやつを紹介するから、アレンジは各自にまかせた。サハラ砂漠を感じる味、さっそくご覧いただきたい!

・ベルベル人の知恵

ベルベル人と共に生活をしていた記者は、彼らから「砂漠で迷わない方法」を教わったこともあるのだが、あまりのレベルの高さに理解できなかった……という過去がある。しかし、今回は余裕。なんせレシピは鬼のようにシンプルだし、ほぼ毎朝食べていたメニューだからだ。

ちなみにサハラ砂漠では、とんがり帽子のような形をした「タジン鍋」で調理をするのが主流。記者も雰囲気を演出するためにタジン鍋を使用するが、もちろんフライパンでもOKだぞ。それでは、さっそく作っていこう!

・ベルベルオムレツの材料(1~2人分)

・プチトマト 5~6個
・たまご 2個
・にんにく 1/2かけ
・オリーブオイル 適量
・塩コショウ 適量
・クミンパウダー 適量

・ベルベルオムレツの作り方

プチトマトは4等分(みじん切りでもOK)して、卵は割ってチャチャッと溶いておこう。タジン鍋(フライパン)にオリーブオイルと適当に刻んだにんにくを炒め、香りが立ったらプチトマトを投入。ここで「玉ねぎ」や「ひき肉」を入れるのもアリ。

やや強火で炒めつつ、塩コショウとクミンパウダーを入れてサッと味付けしておく。エスニックな香りを放つクミンパウダーがモロッコ感を演出するのだ。んで、溶いた卵を流し入れてからフタをして、半熟状態になるまで火を通したら完成。マジであっという間である。


ちなみに現地では、タジン鍋のフタを取る瞬間が1番盛り上がる……のだが、鍋をのぞき込むのは危険。なぜなら鍋の構造上、顔の高さで水蒸気が立ち昇るため、顔面をヤケドする可能性があるからだ。

そのまま食べても美味しいが、ベルベルスタイルの一例を挙げておくと……彼らは「6Pチーズ」を落としてから、ちぎったパンをスプーンのように使って食べていた。トマトと卵とチーズの組み合わせだから間違いない。食器洗いも楽になるから、アウトドア飯としてもオススメ。


シンプルな料理だからアレンジも無限大だし、大きなフライパンで作ればホームパーティーでも活躍するハズ。おもてなしの心で作ってみてはいかがだろうか。ちなみにサハラ砂漠を意識するなら、ミントティーを組み合わせるのが鉄板だぞ!

Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼サハラ砂漠では「タジン鍋」が大活躍である


▼現地では毎日たくさん作る

▼客人をもてなすことを美徳とするベルベル人

▼ベルベル人から教わった「砂漠で迷わない方法