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リーズナブルな回転寿司から1人前数万円する高級なものまで、日本の寿司は非常に奥が深い食べ物である。庶民にはなかなか高級な寿司なんて食べる機会は無いが、一生に一度ぐらいは最高と呼ばれる寿司店に行ってみたいものだ。

東京で最高と呼ばれる寿司店というと、安倍総理がアメリカのオバマ大統領をもてなした「すきやばし次郎」が有名だが、西日本では3月に北陸新幹線が開通した金沢にある、「小松弥助」が最高といわれている。

すきやばし次郎は1人3万円以上することがザラらしいが、小松弥助は1万円前後で最高の寿司が食べられるらしい。しかもあの銀座の名店・久兵衛の先代に「日本一の鮨を握る職人」と言わしめた名人が握っているという。

これは寿司好きとしては、ぜひとも行ってみたい! ということで、お店へ電話して予約をすると……! 1名限定だが2カ月先なら席が空いているといわれたので即予約!! 先日やっと行けたので、詳しくご紹介したいと思う。

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お店があるのは、最高の寿司店にもかかわらずビジネスホテルの「アパホテル金沢片町」の1階。ええっ、こんなトコロで日本一の寿司が食べられるの!? とキョドりつつ店に入ると、優しいご主人が迎えてくれた。

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まずは1人前を食べてから好きなものを注文するスタイルで、嫌いなものが無いことを伝えるとさっそく握り始めてくれた。なんだか優しい握り方は、見ているだけで吸い込まれそうになってくるぐらい美しい。

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最初に食べたのはイカ。よく飾り切りをしているお店はあるが、小松弥助ではさらに細かく切れ目が入っている。口のなかで濃厚なイカの旨味を感じつつも、スッ……と溶けていくほどけ具合は、いままで体験したことがなかった。

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次の中トロも切れ目が入っており、口に入れた瞬間にスッと溶ける!! マグロの力強い味わいを一瞬でガツンと感じつつも酢飯との一体感はバツグンで、最初からやられっぱなしだ。

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次の甘海老もとろけるような甘さで非常に美味。北陸は甘海老がよく獲れるというが、良い物を適切な時間と方法で熟成させると、ここまで寿司だねのポテンシャルを高めることができるのだろう。

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マグロのヅケは塩辛くなく、上に添えられたワサビが後味を爽やかにしてくれる。これまで濃厚なネタが多かったので、口のなかがリフレッシュしたような感覚になった。

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次の煮ハマグリは東京の高級店に負けないぐらいツメの味が芳醇で、煮具合も完璧! 江戸前がメインのネタでも、やはり金沢の巨匠にかかれば究極の味わいになってしまうようだ。

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そしてウニととろろがかかった、小鉢に入ったマグロのやまかけをいただく。うん、何も言うことがないぐらい美味! これほど美味いやまかけは食べたことが無い。

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金沢名物のバイガイもコリコリして美味しい。アワビに負けない旨味と食感である。

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最後にパリパリの海苔で巻かれたあなキュウ巻きを食べ、1人前が終了。最後に小肌と蒸しアワビ、ネギトロ巻きを注文するとお腹もいっぱい!お会計は1万円程度であった。

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感想としては、私のようなシロートがレビューするのもおこがましく思ってしまうぐらい素晴らしい寿司の数々であった。2人以上だと数カ月待ちは当たり前という状況もうなずける。

北陸地方は美味しい魚介類がたくさん獲れることで有名だが、どうせ旅行するなら小松弥助のように名店へ足を運ぶことをおススメする。きっと回転寿司などへ行くより、満足感が断然違うと思うぞ!

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 小松弥助
住所 石川県金沢市池田町2番丁21-1 アパホテル 金沢片町 1F
時間 11:30~16:00
休日 水曜・木曜

Report:なかの
Photo:Rocketnews24