おとぎ話『浦島太郎』。助けた亀に連れられて竜宮城に行った浦島太郎が、乙姫に「開けてはいけない」と渡された玉手箱を開けてしまい、白髪のおじいさんになってしまうというお話だ。玉手箱は漫画などにも頻繁に登場し、誰もが知っている有名なアイテムになっている。

その玉手箱を、なんと食べられるお店があるという噂を聞きつけた私(あひるねこ)。マジかよ、玉手箱って食えるのかよ! 開けたらジジイになっちゃうんじゃないのかよ!! 謎が謎を呼ぶ展開。かくして、この目で実際に見た玉手箱の正体は、甘くてフワフワな激ウマ○○だったのだ!

・いざ竜宮城へ

さあ、玉手箱は一体どこにあるんだ? 竜宮城か!? と思いきや、東京は日本橋人形町だという。下町情緒が残るいい所だなオイ! 別に助けたわけじゃないのだが、東京メトロという亀に乗って人形町駅へとやって来た。駅から歩いて数分の場所にあるのが竜宮城、ではなくて「人形町 花」である。

・玉手箱を注文

和風で落ち着いた雰囲気のお店だ。メニューを見ると、たしかにありやがる……! 玉手箱が……!! 正確には『鳥玉手箱(税込1200円)』と書いてあるが、そんなの関係ねえ。どうせ開けたらジジイになっちまうんだ。くっ、『特選鳥玉手箱(税込1500円)』とかいうのもあるじゃないか。よし、そっちにしておこう……。

・玉手箱の中身とは?

もうすぐあの伝説のアイテムと対面を果たすと思うと、とても緊張を隠しきれない。果たして私はどうなってしまうのか? そして、ついにその時が訪れた。店員さんが席まで重箱のような玉手箱を運び、私の前に置く……次の瞬間、なんと速攻でフタを開けちゃったのだ! おいおいうおーーーーーーーい!!

そして中から現れたのは……。


親子丼である。繰り返す、玉手箱の中身はウマそうな親子丼である! いや、親子重と呼ぶべきだろうか。念のため報告するが、ジジイにはならなかった。『特選鳥玉手箱』には もも、せせり、ハツ、そぼろが入っており、中央には今にも崩れそうな美しき黄身が鎮座しておられる。

・実は激ウマだった玉手箱

浦島ってこれ見てジジイになったのかよ(笑)という失笑をこらえつつ、まずはそのまま食べてみた。鹿児島直送だという赤鶏さつまは、身は柔らかく味が濃い。卵は割としっかり火が通っているものの、固くはなくむしろ甘くてフワフワだ。フワトロだけが親子丼ではない、というこだわりを感じさせる。

今度は黄身を崩して食べてみよう。箸でそーっと黄身を突くと……。



決壊! 卵が決壊でござる!! フワフワな卵にトロトロの卵が覆いかぶさる。いや、こんなん絶対ウマいがな! ここでさらに薬味を加えたりと、様々な食べ方が出来るのが玉手箱の特徴のようだ。一気に完食してしまいそうだが、我慢して4分の1くらい残しておこう。なぜか?

・シメまで見事

『鳥出し汁(税込100円)』を注文すれば、ひつまぶしのようにお茶漬けにすることができるからだ。親子丼のお茶漬けとは珍しいな。この出し汁がまた旨みが染み込んでいておいしく、サラサラと一気に食べてしまった。これはぜひ試していただきたい。

玉手箱は昼から夜にかけて提供されているそうだ。開けるどころか全部食べてしまった私であったが、結果的にジジイになるどころか、元気に若返ったような気分でお店を出た。もしやと思いスマホを確認したところ、時間も正常だったことを併せて記しておこう。意外過ぎる玉手箱の中身をお伝えした。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 人形町 花
住所 東京都中央区日本橋人形町2-24-6
時間 11:00~14:00、17:00~23:00(月~金)、11:00~15:00、17:00~22:00(土・祝)
休日 日曜

Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼特選鳥玉手箱(税込1500円)

▼玉手箱の中身はウマそうな親子丼だった!

▼薬味

▼サラダなども付く

▼甘くてフワフワ

▼4分の1くらい残しておこう

▼お茶漬けにすることもできるのだ

日本、〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町2丁目24−6