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通常レストランや洋食店では、メニューに幅を持たせていることが多い。客が選ぶ楽しみを与えているのと同時に、繰り返し通っても飽きない工夫のひとつである。

その考えを覆すメニュー構成のお店が、東京・大門に存在する。そのお店「シェ・ノブ」は、日替わりランチは一品で勝負している。その上、月曜ランチのビフテキ丼は限定40食。一品で勝負をするからには、よっぽど自信があるのだろう。その味をたしかめに行ってみた。

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・昼には行列

お店は都営大江戸線大門駅から徒歩約3分のところにある。お昼は行列ができるというのだが、私(佐藤)が訪ねた時は幸いなことに、お店の階段に人は並んでいなかった。どうやら昼を境に、多少空くようである。

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ランチは日替わりで一品。月曜はビフテキ丼、火曜はノブ風親子丼。水曜は豚肉の生姜焼き。といった具合に、毎日メニューが異なる。しかし各日とも一品だけ。何でも、満足の行く料理を提供するために、こだわりの一品に注力しているのだとか。お店にとっては厳しいやり方のように思うのだが、その分、味に自信を持って提供できるのかもしれない。

オーダーしたのは、もちろんビフテキ丼(950円)。肉の1.5倍盛りは400円とのことなので、肉増しで注文した。

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・こだわりの職人

カウンター席に着くと、調理場の様子が見える。シェフが手際よく肉を調理している姿は、見ていて気持ちがいい。背中が実直な職人であることを物語っている。そうして出て来たのが、出来たてのビフテキ丼だ。秘伝のタレと、バターの香りが混ざり合って、食欲をそそる。

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毎度のことながら、ステキな料理に出会う度に、私はこう思う。「食べるのがもったいない」と。素晴らしい料理と対峙している時がもっとも幸せな時間だ。だが、食べるとなくなってしまう。食べたい! でも食べるとなくなる……。このジレンマとの戦いが、もしかするともっとも幸せなひと時なのかもしれない。

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・最後まで美味しく

しょう油をベースとしているタレの香味が、食欲をやたらと煽る。赤身のさした肉の美しいこと。一口頬張ると、バターのコクと肉の甘さが相まって、得も言われぬ官能的な美味しさが口のなかにジワリと広がるじゃないか。

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有難いことに、タレは多め。この手の丼の場合、肉を食う時間だけが至福で、あとは白ご飯を消化試合のように片づけることが多い。その点、この丼は器の下の方までタレが浸透しており、肉の余韻とタレの美味しさで、ご飯を平らげることができる。

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このタレだけでも十分にご飯を食える! 肉があれば、なおさら美味しくご飯を頂けるというものだ。月曜日だけの限定40食。週に1度の楽しみにしてみてはいかがだろうか。

・今回訪問した店舗の情報

店名 洋食や シェ・ノブ
住所 東京都港区浜松町2-7-2大塚ビル 2F
営業時間 11:30~14:00、18:00~22:30
定休日 日・祝、土曜不定休

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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