日本全国4000万人、そして全世界12億人のファイプロファンのみんな……待たせたな。いよいよファイプロ約12年ぶりの最新作、PS4版『ファイヤープロレスリング ワールド』が発売するぞォォォオオオオ! ここぞとばかりに言わせてくれ「時は来た」と──。

これまで数々のファイプロ記事をお届けしてきた我々ロケットニュース24(GO羽鳥とP.K.サンジュンの2名)も大興奮! しかも発売元の「スパイク・チュンソフト」から事前にプレイさせてもらい喜びもMAX!! だがしかし、結論から言うと『ファイプロワールド』は、ある意味 “絶対に買ってはいけないゲーム” だったのだ……。

・あの頃のファイプロ

2018年8月9日に発売するPS4版『ファイプロワールド』。その気になれば3Dグラフィックも採用できただろうに、あえて最新技術に走らず「あのときの」「あの良さ」を活かした “ファイプロ世代殺し” の完全新作ゲームである。

発売の約1カ月前、GO羽鳥と私(P.K.サンジュン)は都内にある「スパイク・チュンソフト」の会議室にいた。どうやら我々の “ファイプロ愛” は同社にも届いていたようで「特別にお渡ししますので、好きにプレイしていただいて好きに書いてください」と依頼を受けたのだ。

なんということでしょう──。中学・高校の頃、寝る間も惜しんでファイプロをプレイしていたのはこの時のためだったのか? だからこそ「好きに書いていい」と言うならば本気で言わせてもらおう『ファイプロワールドは絶対に買ってはいけない』と。


・理由1:「とにかくエディットがヤバい」by.サンジュン

ファイプロと言えばエディット、エディットと言えばファイプロ……というほど、ファイプロに “エディット機能” は欠かせない。今作ではレスラーメイクだけではなく「レフェリー」「チーム」「リング」「ベルト」に至るまで、こだわりのエディット機能が搭載されている。

そしてその機能がヤバい! 試しに「ゾンビ・マサ」を作ってみたところ楽しくて楽しくて仕方がない!! ド派手な技を詰め込むのは素人で、本物がマジで使ってる技だけでレスラーを作ることこそエディットの醍醐味。結果「ゾンビ・マサ」1人を完成させるのに4時間ほどかかってしまった。こんなに夢中になれる時間泥棒ゲームは買ってはいけない。



・理由2:「技が多彩すぎる」by.サンジュン

エディットに時間がかかりすぎた大きな理由は「搭載されている技が多すぎる」ことが挙げられる。約12年ぶりの新作とだけあって初搭載の技も少なくない。例えばオカダ・カズチカの “レインメーカー” なども完璧な再現度で用意されている。

恐ろしいのは、新技はもちろん “過去のファイプロにもあった技” さえも1つ1つじっくり確認してしまうところ。懐かしさも手伝い「ああ、こんな動きだったな」「うお、そう動くのか」……と、気付けば全部の技を見てしまっていた。しかも今後はDLCとして「新技」も登場予定だというから、完全に我々の生活を壊しに来ている。


・理由3:「純粋に試合の再現度が上がりすぎている」by.サンジュン

先述のように『ファイプロワールド』は、あえて “あの頃のファイプロの良さ” を伝承したゲームだ。ただ、リングに対してレスラーのサイズは大きくなっているし、入場シーンや技の構成などはメチャメチャ進化している。つまり「プロレスゲームとして純粋に面白くなっている」ということだ。

例えば「チョップ合戦」などの意地の張り合い、さらには「大技喰らってからのすぐに大技返し → 両者ダウン」などの流れも完璧に再現できる上、相手の必殺技を繰り出す「掟破り」まであるからたまらない。一体『ファイプロワールド』にどれだけ時間を費やせばいいというのか?


・理由4:ファイティングロードやばすぎ by.羽鳥

ストーリーモードである「ファイティングロード」も当然ながらヤバイ。今回は新日とのコラボとあって、新日本プロレスの選手(本物)たちが音声つきで出演しまくりのシゴきまくり!! 新日ファンなら絶対にプレイしておくべきモードである。

主人公は、もちろん自分。「お前が虎になれ」ではなく、お前がヤングライオンになるのである。入門テストから始まって、永田さん&SSマシンさんからプロとしての手ほどきを受け、やっとデビューを勝ち取った……と思っても、まだストーリー進行率は2%そこら。長い! 相当道のりは長いぞこれは!! この時間泥棒め!!


・理由5:デスマッチのリングに、ついに金網が! by.羽鳥

デスマッチ大好きっ子に朗報! これまでにもファイプロでは多種多彩なデスマッチが用意されていたが……なんと……今回……ついに……金網!! しかも、エディットをチラ見してたら技に「金網ギロチン」が用意されているのも確認っ……!! キタ!

ということで全女ファン(ブル様ファン)は無論のこと、W★INGファンあたりも狂喜乱舞の演出ができることだと思われる。もちろんエスケープする系のアメプロファンもだ! なお、有刺鉄線ボードや爆破マッチも当然フォロー。オクタゴンもあるので総合系ファンも大満足マチガイナシ。その可能性は無限大だ! ヤバシ!!


・理由6:武器の攻撃も進化しまくり! by.羽鳥

私はモーレツなデスマッチファンなので、ついつい武器などに目が行き☆勝ちます!なのだが、今回感動したのは武器の多彩さ……ならびに武器攻撃における「弱・中・大」が用意されていること。わかりやすく椅子でたとえるなら……

弱なら「コツッ」。わかるだろ。振りかざすのではなく、小突く系のコツ! そして中なら横から「ブンッ」と振り回し、強になるとパイプ椅子の底が抜けるような感じでの上から振り下ろす系の「バコーン!」である。最高っ……。最高すぎる!!


……以上、総括すると “最高すぎて時間泥棒” との理由で、『ファイプロワールド』の購入は絶対にオススメできない。買ったが最後、あなたはあの頃のようにファイプロに激ハマりしてしまうハズだ。

また、大切なポイントなどのお伝えしておくが『ファイプロワールド』はデフォルトだと新日本プロレスの実名選手39名(あとは完全に架空の選手)しか搭載されていない。つまり誰かが「ゾンビ・マサ」などを作りオンライン上で共有する “みんなで作るゲーム” なのだ。

ということは、誰も買わなければファイプロにハマることもない! 職人さんが現れて「ハリケーン力丸」や「スマッシャー・ガンガン・ギガス」を作らなければいいだけの話である。いいか、最後にもう1度だけ言うぞ? もうみんないい大人なのだから『ファイプロワールド』は絶対に買ってはいけない──。

参考リンク:ファイヤープロレスリング ワールド
Report:P.K.サンジュンGO羽鳥
Photo:RocketNews24.