やはり、こうでなくてはいけない。今年の有馬記念はグランプリに相応しい空前絶後の好メンバーとなった。G1ホース11頭を含む優駿たちの競演。これを観ずに年は越せないといってもいいだろう。

そんななか、筆者は大本命のアーモンドアイを迷わず信頼。さらにラストランを迎えるあの馬に激走注意報も。豪華メンバーすぎて何から買えばいいか分からないという貴方の背中を、どどんと押します──!

・秋天で答えは出ている

日曜中山のメインは芝2500mで行われる有馬記念。いうまでもなく競馬界の一年を総決算するグランプリであり、ダービーと並ぶ国民的なイベントでもある。

強豪馬の参戦が次々と決まり最強馬決定戦と盛り上がりを見せているが、少し冷静になってみよう。2カ月くらい前にも、同じようなことを言って騒いでいなかっただろうか。

天皇賞(秋)である。今年の秋天もG1馬が10頭出走し、秋の一大決戦と大きく取り上げられていた。その秋天で7着に沈んだスワーヴリチャードがジャパンカップを勝ち、菊花賞は春のクラシック上位組がほぼ不在の明らかなメンバー不足。

となれば天皇賞を快勝した⑨アーモンドアイが素直に本命でいいのではないだろうか。休み明けの不安が囁かれながらも、終わってみれば他馬を完封。レース後には「今日はトップコンディションではなかったかも」というルメール騎手の衝撃コメントも飛び出した。

有馬記念を待たずとも、ライバルたちとの力関係は既にハッキリしているというのが筆者の見解だ。

・そして不安要素もない

とはいえ、レースが変われば結果も変わる可能性はもちろんある。⑤フィエールマンや⑥リスグラシューなど未対戦の馬もいる。今回のレースに関して⑨アーモンドアイに不安要素がないか、もう少し詳しく見てみよう。

まず展開。近年はスローの前残りが目立つ有馬記念だが、今年は流れそう。⑪キセキや⑮アエロリットが外枠から押してハナを主張し、これに内枠の④スティッフェリオが応戦すればハイペースになる可能性は高い。

特に⑮アエロリットは2000mまでの距離を主戦場にしてきたスピード馬で、玉砕覚悟で速いラップを刻むことも十分に考えられる。⑨アーモンドアイにとっては、持ち味の末脚を活かせる展開が期待できそうだ。

初登場となる中山コースへの適性はどうだろうか。阪神コースで勝鞍があるので、坂が問題になるとは考えづらい。あとは小回りを攻略できるか。走ってみないと分からない面もあるが、前走の天皇賞(秋)では内ラチ沿いを突く器用さも見せた。何とかなるのでは?

以上、小回りへの対応がちょびっと不安な点を除けば大きな不安要素はなし。したがって⑨アーモンドアイが不動の本命です。馬券は馬単で勝負。⑨アーモンドアイを軸(1着固定)にして、相手は⑥⑦⑧⑯。

そして今週はここでは終わりません。

・サインはある!

有馬記念とは人智を超えたドラマが起きるレースでもある。そして通常の理論では予想できない波乱の影に見え隠れするもの、それこそが「サイン」だ。そんなサインを強烈に発している馬が今年も1頭いる。⑧レイデオロだ。

もちろん令和の「レイ」も強烈なサインだが、それだけではない。鞍上は三浦皇成騎手。2019年は平成が終わる年でもあったのだから、名前の最後に「成」が入る三浦騎手はサインを帯びた人物といってもいいだろう。

平成のサインを帯びた騎手が、令和のサインを帯びた馬にまたがる。この数十年に一度しかないであろう「元号変わりサイン」には、さすがのアーモンドアイも屈する……かもしれない。

まだある。⑧レイデオロは前走のジャパンカップで11着。そして今レース限りでの引退を表明している。何か気付かないだろうか。

このJC11着 → 有馬で引退という流れは、あのオグリキャップの奇跡と符号するのだ。5歳(当時の馬齢表記では6歳)という年齢、さらに有馬記念での馬番⑧というのも同じである。これは……!

ということで、サインをビンビン発している⑧レイデオロの単勝も買ってみたいと思います。なお今年に入ってから不調ですが、元々の能力を考えれば普通に勝つ可能性もあるかと。


今年も色々ありました。もちろん私もそうですが、楽しいことだけでなく辛いこともあったでしょう。年忘れのドリームレースは、大好きな馬の応援に声を枯らして思いっきり楽しんじゃいましょう。良い週末を!

参照元:JRA公式サイト
予想・執筆:グレート室町
Photo:RocketNews24.