映画『天空の城ラピュタ』において最も印象深い食事は、パズーとシータがひとつの目玉焼きを半分にしてパンに乗せる “アレ” だろう。どちらか一方が目玉焼きを食べるのではなく分け合う。大人には眩しすぎるシーンのひとつだ。
そんな輝かしいパズーの食パンに隠れてしまった感があるが “彼が残業中に買いに行くアレ” も、なかなかに美味しそうだ。覚えているだろうか……「肉団子入りスープ」である。一体あのスープは、どんな味がするのか。想像力を働かせまくって作ってみたので、ご覧いただきたい。
・スープおじさんの気持ちになって作るべし
「肉団子入りスープ」はパズーがシータと出会う少し前、めずらしく残業の入ったパズーが夜食に買ったもの。残業がめずらしいだなんて、えらくホワイトな環境で働いていたんだな……。
それはさて置き、スープの中身について考えていきたい。パズーが「おじさん、肉団子ふたつ入れて」と言っているように、数を選ぶことができるようだ。よく見ると、スープおじさんの手元にこんもりと肉団子が積まれている。どうやら、肉団子は後入れのようだ。
肉団子の色は黒に近い茶色。スープはかすかに赤みがかっている気がするが、トマトのように真っ赤でもない。残業後に食べたくなるスープであるから、比較的パワーチャージができるガッツリ系の味ではなかろうか。とまあ、あれやこれや考え、スープおじさんの気持ちになって作ってみたぞ。
【材料】
・ひき肉(合い挽き、牛、鶏などあるもの):適当
・パン粉:適当
・溶き卵:1個
・玉ねぎ:2分の1玉
・デミグラスソース缶:1缶
・赤ワイン:適当
・コンソメキューブ:1個
・マッシュルーム:適当
・にんじん:適当
・トマトペーストやケチャップ:適当
・にんにく:ひとかけ
【作り方】
1. 玉ねぎをみじん切りにする。
2. ボウルに1の玉ねぎ、ひき肉、パン粉、溶き卵を入れ、手で良くこねる。ゆるければ、パン粉を少量加えるなどする。
3. 2をしっかり混ぜ、粘り気が出てきたら手で丸める。手に油を付けると丸めやすい。
4. フライパンに多めの油を入れ、3を揚げ焼きしていく。
5. 焦げ目が付くくらい、しっかり焼けたら皿に上げる。
6. 鍋にデミグラスソース缶を入れる。煮立つ手前で赤ワイン、水、コンソメキューブを入れる。ワインと水の量は、味を見ながら調整。ケチャップなどを少量入れても良い。
7. 6が煮立ったところで、マッシュルームやにんじん、にんにくなど好きな具材を入れる。
8. 7に火が通れば、コショウを振りかけてスープは完成。
9. 皿にスープを盛り、肉団子を入れてできあがり。
・パンにつけて食べても美味しい
残業中であろうとも働く力がわいてくるよう、スープは濃い目の味付けでデビグラスソース風味。肉団子は、揚げ焼きにしてみた。今回は鶏のひき肉を使ったのだが、サッパリした肉とコクのあるデミグラスソースの相性は良好だ。
大きめに切ったにんじんが食べ応えをプラスして、思わずガッついてしまうこと必至。さらに「そう言えばスープおじさんはフランスパンも売っていたなあ~」と思い出し、スープにフランスパンを付けて食べたところ、これまたウマい。
まあ正解のカタチはわからないが、こんなスープがあってもいいじゃないか。奇しくも本日10月10日は “肉団子の日” とのこと。あなたも、スープおじさんの気持ちになって作ってみてはいかがだろうか。もちろん、スープに入れる団子は2つまでだぞ!
イラスト・Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
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