相撲好きの私は日常会話にさりげなく “相撲ネタ” をねじ込むことがあるのだが、なかなか気づいてもらえず寂しい思いをしている。しかし疲れた時に使用するワード「体力の限界」だけは気づいてもらえることが多いため、ありがたく多用させて頂いているのだ。

「体力の限界」は “ウルフ” の愛称で知られる横綱・千代の富士が引退会見で発した名言である。割と若い世代の人からも「おっ、千代の富士」と返されることがあるのは、ファッション業界で活躍する娘さん・息子さんの影響が大きいらしい。

そんな千代の富士のガチャガチャが登場したらしいとの噂をききつけ、私は街を探し歩いていた。数え切れないほどの種類が存在するガチャガチャ業界、お目当てを見つけるのはひと苦労なのである。あ〜マジ体力の限界だわ〜。

・さりげなくアキバに

ガチャガチャ専門店も多く存在する秋葉原の片隅で、ようやく千代の富士ガチャを発見した。千代の富士関ご本人の写真がバーンと貼られたそのマシーンからは、品格と力量をビンビンに感じることができる。

ちなみに “千代の富士のガチャガチャ” と聞いた私は「キーホルダーかマグネットだろう」と思っていたのだ。ところがマシーンをよく見ればそこには『千代のフチ』の文字……こ、これは……つまり『コップのフチ子』に代表される “フチシリーズ” じゃあないか!!!

「 “富士” と “フチ” がメチャウマくハマっとるな」などと感心している場合ではない。相手は横綱だ。横綱ってのは神様なんだ。千代の富士は特にスゴイ横綱だから「神の中でも特に神」ってことになる。いいのか? フザけて大丈夫なのかよ!?!?


・中身は……

しかし心配になってマシーンをよく観察すると、小さく『AKIMOTO Inc.』の文字が見えた。これは千代の富士本人のご家族が経営する会社の表記だ。よかった……ご家族公認ならひと安心である。さっそくガチャってみよう。

『千代のフチ』は1回300円で全5種類。中身がほとんどなかったところを見ると結構売れているのではないだろうか。とりあず回してみると最初に出たのは……


『座りバージョン』だ! ……けどあんまり似てないかも……。


まぁ鋭い目つきが特徴である千代の富士の “笑った状態” を表現するのは難しいと想像がつく。どちらかというと魁皇っぽいかもね!

この複雑なポーズでフチに静止してくれるのかと不安になったが……意外と大丈夫なようだ。

つづく『四股バージョン』は少し大鵬入ってるような……

『横綱バージョン』はやや琴櫻っぽいかなぁ……

『力塩バージョン』が一番ご本人に似ているかもしれない?


・シリーズ化希望

コップを丸い土俵に見立ててみれば、フチシリーズの中でも相当理にかなっていると言える千代のフチ。願わくばライバル力士や行司さんにも登場してもらい “コップの東西横綱対決” とシャレ込みたいところである。今後の展開に期待だ。

ただし絶妙なバランスをキープしてフチに留まっているため、コップを揺らしたり動かすと一気にメチャクチャ縁起が悪いことになる。まさに土俵際の粘り……飲む時はストロー必須な。

ちなみにこの日は秋葉原で合計3台の『千代のフチ』を発見。うち1つはマシーンのデザインが実写ではなくイラストバージョンだった。少しレアだから見つけたら立合い速攻で!

Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

▼『四股バージョン』は本来かかとをフチにかける仕様らしいがどうしてもかからず……

▼逆股割り状態になってしまった(コップの厚さによるかも)

▼封入されている説明書きの『ミニコラム』も5パターンある模様

▼『優勝バージョン』だけ未だ入手ならず……