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「眠らない街」と言われる東京・新宿の歌舞伎町は、少しずつ変わりつつある。2015年に、旧コマ劇跡地に新しい商業施設が誕生するのに合わせて、周囲の建物は続々と取り壊しや改築が進んでいるのだ。見慣れた景色が急速に変化して行っている。

そのような状況で、靖国通り沿いの老舗喫茶店も40年の歴史に幕を下ろすことになった。そのお店の名は「珈琲貴族Edinburgh(エジンバラ)」である。24時間営業の憩いの喫茶店がなくなることを悲しむ人が続出しているよう。お店の入り口には次のように書かれている。

・エジンバラ閉店のお知らせ

「毎度ご利用いただきまして、誠にありがとうございます。当ビル解体に伴いまして、5月28日23時をもちまして閉店いたします。1975年のオープン以来、永きに渡りご愛顧いただきましたことを、大変感謝いたしております。ありがとうございました。またどこかでお会いしましょう! 珈琲貴族エジンバラ スタッフ一同」

・出会いも別れも

ビル解体のために、40周年を迎えるのを待たずして、お店を締めなくてはならない。おそらくお店の関係者はもちろんのこと、日常的に利用していた人たちは、残念に思っているのではないだろうか。

40年もの歴史のなかには、人と人との出会いがあり別れがあり、喜びも悲しみも数えきれないほどあっただろう。珈琲を通して、さまざまなドラマが生まれ消えていった。そのすべてをお店はつぶさに見ていたに違いない。

・あのカフェ・オーレが見られなくなる

お店を利用したことのある人であれば、このお店のカフェ・オーレを知っているはずだ。スタッフが珈琲とミルクの入った2つのポットを、高々と上げて注ぐその姿は、名物と言って良いだろう。それが見られなくなることは本当に残念だ。

・移転に前向き

しかしスタッフに話を聞くと、お店の経営者は移転して営業することに前向きなのだとか。ということは、これでサヨナラではない。貼り紙の言葉にあるように、またどこかで会えるかもしれない。その日が来るまでしばしのお別れだ。

おいしい珈琲をありがとう、エジンバラ。またあのポットを高々と上げるその日まで、しばらく休んで欲しい。今一度行っておきたいという人は、5月28日までということをお忘れなく。

・今回ご紹介した飲食店の詳細

店名 珈琲貴族Edinburgh
住所 東京都新宿区歌舞伎町1-5-3 小菊ビル1F
時間 年中無休(5月28日23時をもって閉店)

(続報 2015年1月21日)惜しまれながら閉店した「珈琲貴族エジンバラ」が新たな場所で営業再開! 交わされる会話に心がホッコリ温まる

Report: 佐藤英典
Photo: Rocketnews24

▼お店の入り口に閉店のおしらせ。悲しい……
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▼そして、ポットを高々と上げるカフェ・オーレ
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▼滝のようなカフェ・オーレシャワーを見られなくなるのは本当に残念だ
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▼閉店前に飲み納めしておいた方が良いかもしれない
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