『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』が公開されて今日でちょうど100日目。6月12日から新たに入場者特典として「公式謹製36P冊子『EVA-EXTRA-EXTRA』」が配布され始め、2度目の鑑賞を予定している人も多いだろう。

ただしこの冊子は “先着100万冊限定” であることが発表されており、現在都心の映画館では連日満席が続出している。興行通信社によると配布が開始された土日2日間(12・13日)の観客動員数は約17万人。1日あたり約8万5000人ということになる。

ってことは、平日は多少動員が減るだろうから、あと2週間くらいは大丈夫ってこと?

……とか思ってる人、あまりオタクをナメてると大変なことになるかもしれない。

・今週末は安全圏か

配布4日目となる昨日(6月15日)、私はエヴァの聖地として知られる『新宿バルト9』へやってきた。

現在、都内の映画館ではチケットを「当日販売のみ」としているところが多い。この4日間の都内の販売状況を観察したところ「場所・時間帯を問わない」という条件であれば、土日の午後からでも購入可能な映画館はいくつかあった。

ただし新宿、渋谷、池袋などの都心部に関してはなかなか難しい状況にある。私はパソコンに張り付いて午前0時を待ち、どうにかギリギリでバルト9の座席を購入することができた。行ける日程が限られている人、どうかチャンスを逃さないでほしい。


・絶対に持参すべきだったもの

さて入場の列に並ぶと、どうも周りの観客たちが手に何かを持っているようだ。ようやく冊子配布の順番が回ってきたとき、私は初めてその意味を知ることになる。


冊子、デカッ!!!!!!!!!


そう……つまり多くの観客たちは冊子を入れるため、クリアファイルや袋を持参していたのである。確かに事前に「A4クリアファイルにすっぽり入るサイズ」という情報は得ていたが……


「絶対に持参すべき」とは聞いてなかった……!


「へ〜A4サイズなんだぁ」程度に考えてた……!



参考までに、過去に配布された特典と比較してみると……



圧倒的にデカイことが分かる。


私は何も考えず「使い古した買い物カゴ」ひとつで劇場へ来ていたため、映画鑑賞中の冊子の置き場所に苦悩するハメになってしまった。買い物カゴが汚れていたらどうしよう? やっぱ足元に置くしかないのだろうか? 万が一、後ろの人がジュースをこぼしたら……?

この失敗の原因は、公開初期に配布された「アスカのイラストチラシ」が “透明な袋に入った状態” で配られたことにある。その時のイメージが強く、うっかり手ぶらで来てしまったのだ。貴重な冊子が汚れたらせっかくの苦労もオジャン。

また現在、全国的に梅雨が到来していることも意外な盲点である。帰り道で冊子が濡れてしまう可能性も大いにありえるからだ。大切な冊子を完全な状態で自宅へ持ち帰るため、必ず大きめのカバンとクリアファイル、できれば厚紙的なものも持参のうえ映画館に向かってほしい。


・泣き出すオタク多数

さて「いつまでに行けば冊子がもらえるのか」という問題について、動員状況から推定すると、おそらく今週末の土日(19・20日)は安全圏と言えるのではないだろうか。しかし3度目の週末となる来週末(26・27日)に関しては、個人的には「厳しいかもしれない」と思う。その理由は……

劇場のオタクたちが「公開初日かってくらい熱心にスクリーンを見つめていた」から。


実は私は今回、正直なところ「転売などが目的の客もいるのでは」と予想していた。ハッキリ言うと “冊子だけもらって帰る野郎” も一定数いると思ったのである。

ところが……この日見渡す限り、トイレ以外で席を立つ客はゼロ。客の多くは確実にこの映画を複数回観ているはずだが、彼らは鑑賞中、何度も感動の涙を流し、あまつさえ終了後もボーゼンと席を立てない様子なのだ。


・オタクを甘くみてはいけない

そう。公開から100日たった今も、オタクたちの情熱は全然衰えていないのである。むしろ何度も観すぎたせいで、逆に泣くタイミングが早くなっている感じすらある。さすがエヴァの聖地……みんな本気でエヴァを愛しているのだ。そして本気で冊子が欲しいのだ。

作品終了後、隣の席のオタクがポツリと「一生観てられるわ」とつぶやいた。彼は公開終了までにあと5回は来るに違いない。そんなワケで個人的には “今後客足が減らない可能性もある” とみており、確実に冊子が欲しい人には今週中に映画館へ行くことを推奨する。くどいようだがクリアファイルも忘れずに!

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.