Siri だけは 何度聞いても 怒らない。お年寄りがそんな川柳を詠んでしまうほど、Siri は寛大で優しい。「OK Google」と言い続けたらイライラしたり、「黙れ!」と言うとイジけてしまったりとなかなか人間くさいところもあるけれど、基本的には優しく、根気強く受け答えしてくれる。

だがこの度、そんな Siri が少年に「犯罪の助言」になりうる返答をしたとしてニュースになっているのだ。

・Siri に「学校を銃で襲撃する」と話しかけた少年

米メディア『Chicago Tribune』が、インディアナ州バルパライソの警察が13才の少年の身柄を拘束したと伝えた。少年が「銃で学校を襲うつもりだ(I am going to shoot up a school.)」と Siri に話した様子を SNS 上に投稿したというのだ。

「銃で学校を襲う」と言われた Siri は、少年に対して周辺の学校をリストアップしてみせたのだそう。少年は、この Siri とのやり取りをおさめたスクリーンショットを「武器の写真」とともに SNS にアップ。それを見た人物が、警察に通報したのだ。

・警察「こういったメッセージを軽視しない」

少年は冗談で投稿したと説明しており、「武器」も過去に友人が撮影したもので、実際は入手できない状態とのこと。当初から、投稿に学校名や人物名などが記載されていなかったため、警察も事件性は低いと考えていたようだが、それでも「我々はこういった類のメッセージを決して軽視しません。今後も、学校生徒と関係者の安全のために尽くしていきます」とコメントを発表している。

ネット上では「冗談でもこんなことをやってはいけない」などと少年への厳しい言葉が聞かれているが、それと同時に今回の Siri の返答にモヤモヤするといった声も散見される。

・Siri に「自殺したい」「レイプされた」などと話しかけると……

2016年、Siri に「自殺したい」と話しかけると「自殺を考えているなら、自殺防止ライフラインに電話するべきです。電話をかけましょうか?」といった答えが返ってくるという調査結果が、米医学誌『The Journal of the American Medical Association』で発表されている。

また「サンタはいるの?」と問いかけたり、Queenの『ボヘミアン・ラプソディ』の歌詞で話しかけたら、なかなか面白い返しも見せてくれる。そんな芸達者な Siri だからこそ、「学校での銃乱射事件」という深刻な社会問題についてももっと気の利いたことが言えたのでは? と思ってしまうのだ。

ちなみに前述の調査では、「レイプされた」「夫に殴られた」などの発言に対しては、Siri は「言っていることの意味が分かりません。ネットで検索しましょうか?」と冷淡な返答をすることも判明している。今回のケースも、そんな Siri の冷たい一面が出てしまったようだ。

参照元:FacebookChicago TribuneNew York PostThe Washington Post(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:Rocketnews24