日本の子供達は塾や受験に山盛りの宿題といい、とにかく大変な毎日を送っているようだ。海外は日本よりもゆとり教育が実践されていると思われがちだが、実際のところはどうなのだろうか!?

そこで、オーストラリアで2人の子供を育てている筆者の妹の話をもとに、海外で子供を育てるメリット&デメリットについて紹介してみたいと思う。もちろん、オーストラリアでの子育てとひと口に言っても様々なので、あくまでも1人の体験談と考えていただければ幸いだ。

・海外で子供を育てるメリットは!?


【弁当作りが楽】
給食があればよいが、そうでないと毎日のお弁当作りは大変である。特に日本では子供が幼稚園生や小学校低学年だと、晩御飯の残り物を適当に詰めただけ……という訳にはいかないこともあるだろう。

対して、筆者の妹が5歳の息子と9歳の娘に持たせているのは、ほぼ毎日サンドイッチ&フルーツとジュースのみ。たまにサンドイッチの中身を変えるだけで、超楽チンだと言っていた。


【ママ友付き合いがないのがイイ!】
日本ではママ友同士の付き合いが大変だったり、時にはママ友の間でいじめがあるという話も聞く。

実際、アメリカ人男性と結婚して大阪で5歳の息子を育てていた筆者の友達はママ友の付き合いに辟易(へきえき)して、旦那の実家がある米サンフランシスコへ移住してしまった。妹は仲が良い友達以外と連絡を取ったりするママ友グループの付き合いはゼロで、そういったストレスがないので気楽なようだ。


【PTAなどの役割がない】
他国&他地域は事情が異なるかもしれないが、妹が住むブリスベンの学校ではPTAなどの役割や当番が全くないのもポイントが高いとのこと。学校でパーティーなどのイベントが催される時は、お手伝いをしたいママ達がボランティアとして参加するのだそうだ。


【受験を気にしなくてもいいので気楽】
こちらも他の地域では話が違うかもしれないが、ブリスベンのキッズは塾などにも通わないし受験戦争なども存在しない。ちなみに、シドニーとカナダのトロントで子育てをしている女友達も同じことを言っていた。

それに小学生の姪っ子は、週に1回しか宿題が出ないというから驚きである。日本に住む筆者の兄の中学&高校生の息子は宿題に追われ、冬休みのスキー旅行をキャンセルしたのだが、その話を聞いた姪っ子は「日本に住んでなくて良かった!」と言葉を漏らしていた。


・海外で子供を育てるデメリットは!?


【子供が日本語を覚えてくれない】
海外で子供を育てていても、当然「日本語も話してほしい」と思うのが親心だと思うが、これがナカナカ難しいようだ。

筆者の姪っ子は少し日本語が出来るが、甥っ子の方は完璧にアウト。前出のサンフランシスコとトロント、シドニーに住む友達も、子供の日本語をペラペラレベルにさせるのは不可能だと諦めてしまっている。


【学校の送り迎えが大変】
日本では小学校に入学したら、親が付き添わなくても徒歩や電車で子供が通学するものだが、ブリスベンでは事情が違う。スクールバスの利用も可能だが、妹が住む地域はスクールバスのピックアップ場所が家から遠いから、娘と息子を毎日送り迎えしているのだ。

しかも、2人の学校が終わる時間が異なるため学校へのお迎えは1日2回になり、「面倒くさ~い」としょっちゅうグチっている。


──以上である。

なお、筆者の妹は日本に住みたいのが本音だが、ゆとり教育や子育てのことを思うとオーストラリアを離れられないと言っていた。その一方で、あまりにも宿題も少なすぎて学校が楽そうなので、「こんなんで将来大丈夫なの!?」と不安になることもあるというから、どっちもどっちかもしれない。

Report:Nekolas
Photo:Rocketnews24.