未来はすぐそこまで来ている。スマホ、VR、ロボットレストランなどなど、マンガみたいな光景が当たり前のものになりつつある現代社会。ついに、ロボットラーメン屋が誕生した

偉大なる一歩を踏み出したのは『幸楽苑』。2020年8月27日、業界初となる配膳ロボット「K-1号(ケー・イチゴウ)」が実際に店舗で配膳を行うというのである。

・福島県で実証実験

新型コロナウイルス感染症対策として、非接触型の配膳を自動化するためのロボット導入。8月27日、福島県の幸楽苑本宮店にてその実証実験が行われる

幸楽苑のニュースリリースによると、ロボットにはセンサーが搭載されているため人や物にぶつからず安全に走行でき、音声案内が可能なのでエンターテイメント性も兼ね備えているのだとか。

・注文から配膳まで

ロボットはカート型で、縦にトレーが2段ついている。その1番上の段に小さい液晶がついていて顔みたいだ。利用の流れは次の通り。

「テーブル設置のタブレットで注文 → 店舗スタッフが注文確認、料理をトレーに乗せる → ロボットが席まで運ぶ → ロボットの音声案内にしたがい、頭のセンサー部分に手をかざすとロボットは厨房に帰還」

──料理人とロボットだけで店が成り立ちそうな機能を備えていることが分かる。とは言え、業界初の試み。8月27日の実証実験はどのようにロボットが稼働する予定なのだろうか? 幸楽苑の広報に話を伺ってみたところ……

幸楽苑広報「基本的にはロボットのみの配膳を予定しております」

──なんと、配膳係はロボットのみになるようだ。まあ、確かに、今回の動きには、新型コロナ対策としての目的があるから当然と言えば当然か。しかし、事実そうなった時の衝撃度は半端じゃなさそうだが。

・これまで配膳していた人

そこでふと思った。「ロボットが配膳するならこれまで配膳していた人は何するんだろう?」と。操作に回るんだろうか? 広報に聞いてみたところ……

幸楽苑広報「まだ実験段階で、その実験もまだ始まっておらず、どうなるか分からないもののため詳しくはお答えできません」

──とのこと。何しろ業界初の試み。手探りの中で活路を見出そうとしていることが伝わってくる答えだった。

さて置き、作るのは人間とは言え、配膳がオールロボットとなるとロボットラーメン屋と呼んでも良いだろう。チャレンジングかつイノベーティブなロボット従業員の活躍を今後も期待している。

参照元:幸楽苑
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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