気が付けば、私(佐藤)は50代が見えてきている。「40にして惑わず」(不惑)というが、惑わされっぱなして、6年を経過して46歳になってしまった。この先、いつになったら迷わずに自分の “道” を極められるようになるのだろうか。考えただけで気が重い……。

せめて格好だけでも大人を気取ろう! ということで、押し入れからうちの親父にもらったお下がりの服を引っ張り出して着てみた! 少しは大人になっただろうか?

・おかしい人間

寒さが募り冬の足音が聞こえてきた近頃、夏物と冬物を入れ替えていた時に、親父にもらった品々を思い出した。ついでに、古いメモ帳を数冊発見し、自分がおかしい人間であることを思い出したことは、すでにお伝えした通りである。いまでこそ、多少まともな人間であるように振る舞っているけど、私はおかしい人間だ。そのことは改めて肝に銘じておきたいと思っている。少し忘れていたよ……。


・上着、チョッキ、ネクタイ

それはさておき。押し入れから引っ張り出したのは、親父にもらった上着(ジャケット)とチョッキ(ベスト)とネクタイだ。20代の後半に実家の引っ越しを機に処分するというから、もらえるものはもらっておこうと思い、ダンボールにしまったまま東京まで持ってきた。後にしばらく着ていたことがあったが、ここ数年はしまったままにしてあった。


ブラウンのジャケットは、肩幅は私にピッタリだが袖丈が短い。紳士服メーカーの『エフワン」で仕立てたものらしい。当時いくらくらいで購入したのかは聞いていない。ちなみに襟元のフラワーホールのピンバッジは私が付けたものだ。


左の内ポケットのところには、「佐藤」の刺繍が入っている。


それから『トロイブロス』のチョッキ。ブランドロゴのパイプのイラストが胸元にあしらってある。


最後に数本もらったうちの1本のネクタイ。『クリケット』のもので、調べたところ1960年創業の国産ブランドとのことだ。


「国産 毛 100%」の表記に時代を感じる。


・お下がりを着てみると……

さて、これらをオッサン。いやすでに初老の域に達してしまった私が着るとどうなるのか? さすがにオールドスタイルすぎて、板につかないだろうか? 実際に着てみたところ……



合う! めっちゃ合う!!


トルコで買ったハンチングと合わせても全然違和感ない。襟が返っているけど、めっちゃ合うな。


渋谷パルコで衝動買いした「FUTURE FUNK」のレトロな腕時計まで含めて、全部ぴったり来てしまった。襟が返ってるけど。


・親父が着ていたのは○才の時!

親父のお下がりが似合う歳の重ね方をしてきたことに、安心した。これで私もひとつくらいまともに似合うモノを見つけられた。渋いオッサンになることができるだろう。そんな安堵に包まれて、本稿を締めたいところだが、とても重要なことに気付いてしまった! そう言えばッ!!


私は子どもの頃、これらの服を親父が着用しているところを見た記憶がない。ということは、私が2才くらいまでしか親父はこれらを着ていなかったいうことになる。少なく見積もっても、私が生まれる頃まで着ていたと考えていいだろう。


ってことは! 親父がコレを着ていたのは、20代前半ということになる! どんな渋い若者だったんだよ、親父!!


ちなみに幼少期、0才くらいの私の写真は、自分で見ても自分と判別するのが難しい。というのも、私は一卵性の双子で、外見の違いが顕著になるのは、1才くらいからだからだ。それまでの写真で、私と弟を見分けるのはなかなか困難である。


それはさておき、幸い親父は存命なので、今度帰省した時に素敵なお下がりをもらったことに、改めてお礼を言いたいと思う。


執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]

▼私にも猛烈にカワイイ時代があったらしい……

[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]