去年より今年、昨日より今日、さっきより今……と、秒刻みで肩身が狭くなっていく日本の喫煙者たち。昔は至るところでタバコが吸えたものだが、これも時代の流れ……ルールを守り、人様の迷惑にならぬようタバコを楽しむしかあるまい。

喫煙者は、自分が喫煙者であることを明かすことさえ躊躇(ちゅうちょ)するほど世の風当たりは強いが、タレントの坂上忍さんが明かした「1日に吸うタバコの本数」が話題になっている。嫌煙家たちから非難の声が挙がる一方で、勇気づけられた喫煙者も少なくないようだ。

・エッセイで告白

自身が週刊新潮に連載中のエッセイ「スジ論 わたしのルールブック」で明かしたところによると、坂上さんは1日に80本から100本のタバコを吸うという。バブル期ならいざ知らず、いまどき1日に4~5箱のタバコを消費するとは、文句なしのヘビースモーカーである。

禁煙の意志は一切なく、「煙草は嗜好品のひとつではなく、もはや日常生活の一部なんです」とも語っている坂上さん。このご時世にここまでズバッと断言できるとは、さすが坂上さんとしか言いようがない。

この話題に対し、真っ先に反応したのは嫌煙家のみなさんたち。ネット上を見てみると、この件に対するリアクション数も圧倒的に多い。

・嫌煙家の声

「周りには絶っっっっ対に迷惑かけないでね」
「自分で吸って自分だけ亡くなってください」
「横にいたら超においそう」
「毎日80本も吸ってよく飽きませんね?」
「これを明かす神経がわからない」
「だからいつもイライラしてるのか」
「ヤニ食ってるヤツが潔癖症とか笑わせるよな」
「ニコチン中毒の人って顔がどす黒いんだよね」

見方によってはヒステリックとも取れる声も中にはあるが、一方で喫煙者たちからは以下のような声も挙がっている。

・喫煙者の声

「いまの時代にこれを明かせるのは凄い」
「正直に言うところはエライ」
「俺がもし80本吸ってても告白できないと思う」
「こういう吸い方の人は、2~3口吸って終わりだから」
「↑いわゆる “社長吸い” ですね」
「言いたいことも言えないこんな世の中じゃ……80本」
「ちょっとだけ勇気づけられた」

冒頭でもお伝えした通り、徐々に徐々に、しかし確実に肩身が狭くなっている喫煙者たち。昔は「1日4~5箱吸う」というヘビースモーカーもそれなりにいたが、現在ではタバコの話題すらしてはいけない雰囲気がある。

そんな状況で明らかになった、坂上さんのガチヘビースモーカーっぷり。違う見方をすると、タバコの本数を明かしただけでこれだけの注目が集まること自体が、過剰な「タバコ自主規制時代」を表しているのではないだろうか。

参照元:週刊新潮
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.