今の大人が子供だった時、数多くの計算問題を手早く解く能力が要求されていたように思う。しかし、最近の算数は少し傾向が変わってきたのかもしれない。

というのも、中国の小学校で「船に羊26匹とヤギ10匹が積まれています。船長は何歳?」との頭を抱えるような問題が出されて、ネットがザワついているのだ。読者の皆様は、答えがお分かりになるだろうか!?

・超難解な算数の問題でネット民がザワつく

英ニュースサイト『BBC』によると、話題となっているのは、中国の四川省南充市順慶区(なんじゅうし・じゅんけいく)の小学校で11歳向けに出された算数の問題だ。

羊とヤギの数だけで船長の年齢を計算しろとは、なんだか理不尽な気がしなくもない。それだけに今話題の出題ミスとも思えるが、子供たちは必死に答えを考え出したようである。例えば……

・「船長はナルシストだから」という答えも!

「船長は36歳。彼はナルシストだから、自分の年齢と同じ数の羊とヤギを積んだ」と、捻りのある答えで切り返したキッズもいたそうだ。たどり着きそうにない発想だけに、なかなかのセンスではないか。

そして他には、「算数の問題として成り立たないだろ!」と言わんばかりに「この問題には答えられません」と書き込む子もいたという。きっと筆者だったら、単純な性格なので羊とヤギの数を足して36歳とするのではないかと思う。

・論理的かつ合理的な思考を引き出す問題だった!

また、ネット民の中には、「中国では5トンの貨物船を操縦するには、船舶免許を5年保持していなければならない。免許を取得できるのは23歳からだから、船長は少なくとも28歳だ」と、超理論的な答えを出している人もいたという。

そして気になる答えはというと、学校側は「生徒の論理的かつ合理的な思考を引き出すための問題で、正しい答えというものが存在しない」と、海外メディアのインタビューで語っていたそうだ。

なお、日本経済新聞によると、この問題が生まれたのは今から約40年前。数学教育を専門とするフランスの研究者が小学低学年の子供に問いかけたことが始まりらしい。当時、大多数の子供は反射的にもっともらしい「36」という解答を出したそうだ。

参照元:Twitter @ShafiqullahSay2BBC(英語)、日本経済新聞
執筆:Nekolas

▼「船に羊26匹とヤギ10匹が積まれています。船長は何歳?」との問題