どんなに裕福な先進国でも、生活に困っている人々やホームレスは存在するものだ。それぞれ路上生活に至るまでの経緯や事情は異なると思うが、あるホームレスの男性がスマホを手に入れ、毎日の暮らしぶりをSNSで発信して話題となっている。

そんな彼の「ホームレスを誤解しないで!」というメッセージが拡散され、たった10日間でフォロワーが2万人を超え大きな注目を浴びているというのだ。

・ホームレスがTwitterで日々の暮らしぶりを発信

通りがかりの人物に古いスマホを与えられ、Twitterアカウントを開設してツイートを始めたのは、英ロンドンの路上で暮らすチャーリー・ヘネシーさんだ。彼は、凍えるようなロンドンの冬を路上で過ごす辛さなどについてツイートしている。例を挙げると……

「本格的に春がやって来るのが待ち切れない。マジで凍えるようだ」

「ロンドンやブライトンに山ほどある空き不動産や店舗のドア先で寝てきたけど、こういった場所がホームレスに提供されないのが悲しい。暖かい場所で寝させてもらえれば掃除をするのに」

「寒い日に温かいコーヒーを貰えたら最高だ。コーヒーだけじゃなくて、人との絆が嬉しいんだ。僕が存在していることに気づいてくれて、人間として扱われるのがね。もしホームレスにコーヒーを買うなら、少し立ち止まって会話をしてあげてほしい。本当にありがたいから」

……などなど。

なお、彼はスーパーの無料Wi-Fiを使い、アーケードの外部にあるコンセントでスマホの充電をしながら情報発信しているようだ。また、彼のツイートによると、単に悪循環に陥って現在はホームレス状態になっているだけで、ドラッグ依存者でもないとのこと。

・Twitterのフォロワーが3万人以上に

そしてチャーリーさんのフォロワーは、Twitter開始からわずか10日間で2万人を超え、現在は3万人を突破。しかも、ただフォロワーが増えただけじゃない。ネットユーザーからチャーリーさんの元に、寄付や仕事のオファーが舞い込んでいるのだとか。

そんな中、彼は感謝しながらも「他のホームレスにも手を差し伸べてほしい」と訴え、ホームレス支援団体のリンクや情報などを発信している。困難な状況にありながらも他の路上生活者への配慮を忘れないチャーリーさんの心意気が、フォロワーを増やした原因の1つかもしれない。

・チャーリーさんの投稿に考えさせられる……

中でも、「ホームレスを誤解しないでほしい」と訴えるチャーリーさんの投稿が印象的だったので、以下に紹介したいと思う。

「僕はホームレスだけと邪悪な存在じゃない。バカでもなければドラッグ依存者でもないし、暴力的でも嘘つきでも頭がおかしい訳でもない。強欲でもないし病気でもなければ酔っ払いでもないし、誰かの命を奪こともない。

もし違う状況で出会っていれば、僕のことを好きになってもらえると思う。僕はイイ奴だし、単に今は家がないだけ。それだけのことだ」

ちなみに、「他のホームレスにも救いの手を」と言っているホームレスは、なにもチャーリーさんだけではない。例えば、最後の2000円で女性を救い、1カ月後に数千万円を手に入れた男性・ボビットさんもそう。詳しくは以前の記事を参照して欲しいが、彼らのようなホームレスの存在を知ると、色々と考えさせられてしまうのは筆者だけではないだろう。

参照元:Twitter @CharlieBinbags
執筆:Nekolas

▼チャーリーさんの投稿に考えさせられてしまう……
https://twitter.com/CharlieBinbags/status/971441457230999553