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私たちの頭上に広がる空、そして宇宙。こんなにも高くて広いのだから、今の人類には想像もつかない “何か” が隠されていることは、ほぼ間違いないだろう。

この度、成層圏で発見されたのも、これまで人類がお目にかかったことのない物体だ。それは……およそ0.1mmほどの金属でできている球体。そして中から、スライム状の生体物質を吐き出すのである。専門家は、宇宙人が地球に送り込んでいる「種」なのではないかと考えているようだ。

・成層圏で回収された物質

英国シェフィールド大学とバッキンガム大学宇宙生物学センターの研究チームを率いるミルトン・ウェインライト博士は、成層圏に気球を飛ばし、そこに漂う様々な物質の採取・分析を行った。

そして今回発見したのが、この「種」だ。髪の毛の直径サイズの極小物質で、金属チタンとバナジウムでできている球体。中からはベトベトした生体物質を吐き出す……。

・宇宙人による地球乗っ取り?

これは一体なんなのだろうか? 様々な説が考えられるが、ウェインライト博士が推すのは、宇宙人が “種” をまいたという「宇宙人による地球乗っ取り説」

なんでも宇宙のどこかにいる地球外知的生命体が、地球を監視していて、宇宙生命体を増殖させる目的で、作り上げた “種” を地球にばらまいているのではないかというのだ。

・ベトベトした液は有害な細菌?

そして、中から出てくるベトベトとした液は、何らかの感染性の細菌で、人類に何らかの重い病を感染させようとしているのではないか……。そんな恐ろしい計画が、私たちの知らないうちにジワジワと進行している可能性だって考えられるという。

・「衝突クレーター」も発見されている

それでも、「成層圏で発見した = 宇宙から降ってきた」と決めつけてしまってもいいのだろうか? 地球にだって、まだまだ未発見の不思議なものがたくさん眠っているはずだ。しかしウェインライト博士は、これは地球の物質ではないと確信を持っているようだ。

なぜなら成層圏でこの “種” を回収した装置には、宇宙から降ってきた物質が地球に衝突したときに見られる「衝突クレーター」が認められており、宇宙から降ってきたものでないと、これほどの衝撃は起こらないのだとか。

・すい星からこぼれ落ちた?

また、この「宇宙人のまいた “種” 」以外にも、もう一つ有力な説が考えられる。それは……「何光年も宇宙を旅してきたすい星から、この物質がこぼれ落ちた」というもの。

そうすると、この物質は「地球の生命の起源は、宇宙の他の天体からやってきた」という『パンスペルミア説』を解明する重要な鍵となってくる。すでに、DNAが地球の大気圏の熱と衝撃に耐えられるということは、実験でも証明されている。

・NASAも成層圏に気球を飛ばしている

しかし今の時点では、これらの説を証明することは物理的に不可能。そうウィックラマシンゲ教授は認めつつも、次なる展開に希望は抱いているようだ。なぜなら現在NASAも、同様に成層圏に気球を飛ばしては、宇宙からやってきた生命体を探しているからである。

・「龍の粒子」も発見している

またウェインライト博士によって「宇宙からの物体」が発見されたのは、今回が初めてではない。2014年、高度27kmに飛ばした風船から、炭素と酸素で構成された生命体「龍の粒子」も見つかっているのだ。

“宇宙から送られてきた物質” だなんて、なんだか「ウサンクサイ……」と思ってしまいそうだが、前述の『パンスペルミア説』だってノーベル生理学・医学賞受賞者フランシス・クリック博士も支持するもの。少々突拍子がなくても、根拠はあるのだ。さて、宇宙人はひっそりと、色々な物体を地球に送り込んでいるのだろうか? 

参照元:Express [1][2]YouTubeSpace.comNobelprize.org (英語)
執筆:小千谷サチ

▼正体はなんだろう?
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▼ミルトン・ウェインライト博士
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