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国内で比類なきコスパを誇るイタリアンレストランといえば、「サイゼ」こと我らが「サイゼリヤ」だ。日本の宝やでホンマ。ところで、サイゼは海外にも多く出店していることをご存知だろうか? どんな感じなのか、気になって胸がざわつきやがる。

そんな私(あひるねこ)にビッグチャンスが訪れた。先日、中国でVPNが繋がるか検証に行った際に、ちょうどサイゼを発見したのだ。なんという僥倖(ぎょうこう)……! そこで店へと潜入した私を待っていたのは、あの『ミラノ風ドリア』を超える謎の大人気メニューだったのである。

・サイゼがめっちゃある

中国は広州へとやって来た私。驚いたのは、サイゼの多さである。あの緑の看板が、マックやケンタ並みにあちこちにあるのだ。中国人、めっちゃサイゼ好きやん……。ちなみに、サイゼリヤは中国語で「萨莉亚」と書くのだが、私はこれがなかなか気になった。

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「莉」は、サイゼリヤの「リ」だろうと推測。ならば「萨」で「サイゼ」なのか? ええ? いやいやまさか。と考えた結果、自分の中でこれは「ゼリヤ」と書いてあると強引に判断。おそらく中国人はサイゼのことを「ゼリヤ(渋谷、のアクセントで)」と呼んでいるのだろう。うむ! たぶん違うな。

・日本と変わらない?

早速そのゼリヤに入ってみる。外観は日本の店舗とあまり変わらないようだ。が、いくらチェーン店とはいえ、あのフリーダム国家・中国において、サイゼリヤがどう展開されているのか。まったく想像がつかない。

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店内は大盛況だ。店の作りも日本と似ており、ドリンクバーもある。ただ、日本と同じ制服を着た店員は、あくまで中国的なラフな接客のため違和感がすごい。サイゼというより、サイゼっぽいナニカという感覚だ。まあそんなことはいい、まずは食事を注文しなくては!

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・人気メニューを頼んでみる

メニューを見る限り、ピザやパスタ、ドリアなど基本的なものは揃っているよう。しかもご丁寧に、それぞれのカテゴリーで何が1番人気なのかという表記まであるではないか。そこで、それぞれの人気ナンバー1メニューをいくつか頼んでみることにした。

・味付けがわずかに違う

まずは、『辛味チキン』っぽいものから。数は日本より1本少ない4本入りだが、味は『辛味チキン』そのもの。いや、若干味付けが薄いかも? やはり中国人向けにアレンジされているらしい。これで15元なので、日本円にして約250円(2017年2月9日現在)だ。安い。

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・おまえは中華だろ

と思いきや、次に登場したのはアサリが入ったワカメスープ。いや、どこがイタリアンやねん! むしろ中華寄りだろ!! 底の方にはニンニクが沈んでおり、気持ち程度のイタリアンを演出していて笑う。なぜこれが1位なんだ、別にウマいけど。こちら約150円。安い。

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・不思議なピザ

大定番のピザだが、これが不思議であった。マルゲリータを頼み口に運んだところ……甘い……だと? なぜかハチミツ的な甘さを感じる。何なのだこれは? 生地自体は日本よりも厚くていいと思う。だが、う~ん、これはピザというか、ピザっぽい中国の料理だな。こちら約330円。まあ安いか。

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・衝撃の展開

ところで、みんな何か忘れてないか? そう! おれたちのソウルフード『ミラノ風ドリア』だ。こればっかりは、さすがの中国でも不動の1位に違いない! と思いきや、私は目を疑った。なんと、まさかの、1位ではない……!?

予想外の事態に気が動転する私。『ミラノ風ドリア』よりも大きくメニューに載っていたのは、「ナンバー1」と書かれた、見たことも聞いたこともない謎の料理だったのだ。一体、こいつは何者なのか? すると、注文した “それ” がテーブルに届いた。

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・ナンバー1の正体

どうやら、ドリアであることは間違いない。上にのっているのは……チキンか? さらにその上からデミグラスソースらしきものがかかっている。何はともあれ、食べてみないと評価出来ないな。さあ見せてもらおうか、『ミラノ風ドリア』を破ったナンバー1の性能とやらを!

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・実力は認めよう

ゴロっとしたチキンは、たしかに食べ応えがある。何より、ミートソースがないことで、チーズの濃い風味をよりダイレクトに味わえるのだ。『ミラノ風ドリア』がこれに劣っているとは思わないが、なるほど。人気があるのもうなずける仕上がりである。値段は『ミラノ風ドリア』と同じく約200円。やっす!

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ゼリヤ以外でも、中国人はとにかく鶏肉が好きな様子。なので、ミートソースがかかった『ミラノ風ドリア』よりも、チキンが入ったシンプルなドリアの方が好みなのかもしれない。日本でも出してくれると面白いのだが。

・さすがの人気とコスパ

中国のサイゼリヤは、日本のハードなサイゼファンをも十分に楽しませてくれる魅力的な場所であった。そして、とにかく安い! 中国在住の外国人がこぞって来ていたのは笑ったが、それも愛されている証拠だろう。中国を訪れた際は、ぜひ1度足を運んでみることをオススメするぞ。

参考リンク:萨莉亚(中国語)
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼ドリンクバーもある
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▼これが『ミラノ風ドリア』を破ったナンバー1ドリアだ!
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▼生地自体は日本よりも厚くていいと思うけど……
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▼ブラックペッパーが効いたグリルチキン、約250円
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▼これがもっとも日本人好みの味だった
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▼ワインは日本と同じくグラスで約100円
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▼こんなカクテルもあってめちゃウマであった! 約210円
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