悟ってしまったのかも。なんだかもう、ステージが上がってしまった気がする。今まで困難だと思っていたことが、何の苦労もなく、いとも簡単に解決してしまったがゆえ、「過去の自分は、ちっぽけな存在だった」という境地に達してしまったのだ。

しかし、そこはかとなく、むなしい。うまくいきすぎて、むなしい。まるで悟りの境地に達した仏陀のような面持ちで私が握りしめていたのは、ダイソーの「落ち落ちV(ブイ)」シリーズの青き彗星、『ステンレス・アルミのヤケ落とし』である。

ある意味、最初から勝利は確信していた。「落ち落ちV(ブイ)」シリーズの赤き巨星、『鍋・フライパンのコゲ落とし』の仕事っぷりが圧倒的だったからである。お掃除戦隊「落ち落ちV(ブイ)」に死角なし。レッドが最強ならば、ブルーも当然……

ということで用意したのは、長年使い続けているステンレスの小鍋である。もちろん鍋の底には、ほどよい「ヤケ」が付いている。リアルだ。実にリアル。そして……

『ステンレス・アルミのヤケ落とし』を軽く水で濡らしながら、鍋底をゴシゴシしていくと……

……いともアッサリとピカピカに……

私がやったことといえば、単に水で濡らしてゴシゴシしただけ……。

何の苦労もない。何の困難もない。ヤケは落ちたが、オチはない。もうどうでもいいや的な心境であるがゆえ、特にこれといった駄洒落もない。つまるところ、オチないことでヤケ(自棄)になったということで……南無三! おあとがよろしいようで。

Report:100均研究家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.