溶けにくいと豪語するアイスが、岐阜県の関市で販売されている。その名も「日本刀アイス (税込1000円)」。日本刀のようにスラリとした形状で、アイスでありながら、刀匠・二十六代藤原兼房氏が監修した本格的なものだ。

名刀の産地・関らしいアイスなのだが……「溶けにくい」といったところで、さすがに8月の猛暑にはかなわないのではないか? つまり、外に数分置いたら溶けてしまうのではないだろうか? 気になったので、屋外に容赦なく放置してみた!

・「日本刀アイス」、ガチで溶けにくい

まず、溶けにくいという「日本刀アイス」を求め、販売店の1つである関牛乳に行ってみた。実はこのアイス、イベントなどでの特別販売を除くと、関牛乳をはじめとする関市内の5カ所でしか購入することが出来ないのだ。

関牛乳で取り扱いのある味は「夏みかん」「ミックスベリー」「関珈琲」の3種類(2019年8月26日時点)。ちなみに筆者は夏みかん味を購入した。今からこの「日本刀アイス」夏みかん味を容赦なく屋外に放置しちゃうよ、お覚悟!

16時50分から「日本刀アイス」の放置を開始。なお、隣接している美濃市で観測された2019年8月2日の16時〜17時の気温は、夕方にもかかわらず35.4度を記録していた。恐らく、関市も同程度の気温だろう。開始して1分足らずで、アイスより筆者が音を上げそうになる。

「日本刀アイス」は関市の高校生がアイデアを出し、老舗和菓子処・関市虎屋など地元の企業や有志とともに作り出した新名物。「葛(くず)」をベースにすることで溶けにくくした、とのことだが、さすがに35度越えの猛暑日に5分も放置されることは想定していなかっただろう。せっかくの「日本刀アイス」だが、溶けてドロドロになっちゃうのかな……。

放置開始から3分を過ぎ、ドロドロになる前にその姿を拝んでおきたくなり袋から取り出すと……全然溶けてない! 3分以上猛暑日の屋外に立ちっぱなしで筆者はすでに汗だくなのに、「日本刀アイス」は、日本刀らしい形をきちんと保っている。凄い!

そしてついに、5分が経過。筆者はもう身体中の水分が出尽くしたのでは、というほど汗をかきまくっていたが……「日本刀アイス」はただの一雫も垂れることなく、溶け落ちずにそのままの形を保っていた。

西日に照らされる「日本刀アイス」は、猛暑日の屋外に5分間も放置されていたとは思えないほどの凛とした姿。ただし、表面はさすがに凍ってはおらずプニプニとしている……。


・食べてみた

これ以上放置して食べられなくなったら困るので、検証はここで終了。暑くて死にそうな気持ちのままかぶりついてみると……美味しい。しかも、ちゃんと凍ったままだ! くずのおかげか、弾力のある不思議な食感をしている。また、内側が凍っていることで、プニプニになった外側とのギャップが生まれて良い。

ちなみに、「日本刀アイス」は鍔(つば:刀剣の持ち手と刀身との間に挟み、刀を握る手を防護する部位)まで食べられる。鍔はチョコレートでコーティングされた柔らかめのクッキーで出来ており、これまた美味しい!

おまけにこの「日本刀アイス」、溶けにくい・美味しいだけでは終わらない。なんと、「日本刀の形をしているのに切ることが出来ない」点を活かし、良縁をもたらしてくれる……かもしれないのだ。ちなみに、関善光寺で良縁祈願がされているという本格仕様である。


・販売店舗は公式HPやTwitterをチェック

「日本刀アイス」は筆者が訪れた関牛乳をはじめとした関市内の和菓子屋さんなど計5店舗で販売されているほか、名古屋で行われていた「世界コスプレサミット in NAGOYA」など、岐阜県外のイベントでもまれに販売されているようだ。

「日本刀アイス」の公式HPには関市内の販売店舗情報が載っているが、訪れるタイミングによっては取り扱っている品目が異なる場合もあるので、気になった方は事前に問い合わせてから行くと良いかと思う。また、イベントでの販売情報は公式HPには載っていなかったため、そちらが気になる方は公式Twitterアカウントを確認してみることをオススメしたい。

参考リンク:「日本刀アイス」公式HP公式Twitterアカウント
Report:伊達彩香
Photo:RocketNews24.
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▼汗をかきまくった後は牛乳で水分補給。どれも超美味しかった……!