激辛料理を汗(発汗量)で評価する新感覚のグルメレポートが当連載「発汗グルメ」であるが、私の中での揺るぎないナンバーワンは、2017年に食した吉野家の「鬼辛豚チゲ鍋膳」である。いまだに、あの完成度の高い味、そして発汗速度&発汗量を超える発汗グルメには出会えていない。


ところが!


つい先日、吉野家に行ってみると……なにやら、あの伝説のチゲっぽい商品が新商品として登場しているではないか! これは実食するしかないだろう!!

商品名は「キムチクッパ」で、牛と豚からチョイス可能。さらに無料で「激辛」に変更できるのだという。また、店長のオススメは「半玉」とのことなので、「牛キムチクッパ激辛+半熟卵」をオーダーしてみた。

ほほ〜っ……

辛そうではないのォ……

スマホを自撮りにセットして……

いざ実食!!


ところが!


結論から述べておきたい。汗、一滴もかかず。繰り返す。汗、一滴もかかず! なんとまさかの「ノーアセーでフィニッシュ」なのであった……。

もちろん、ウマイ。スーピーなキムチクッパ、辛いものが食べたいときにはもってこいのメニューであろう。また、店長オススメの通り、半玉を入れて正解であった。黄身が混じり合ったところの美味しさといったら……


しかし!


「激辛」といえば「激辛」なのだが、あの伝説の「鬼辛」の衝撃、そして完成度に比べたら……う〜ん、「普通」かな……と言わざるを得ない。

辛さを何かに例えるならば、「鬼辛」は口の中に火の玉バズーカを食らったような感じ……なのに対し、今回の「激辛」は、舌の上に剣山をチクチクと刺してくる感じとでも言おうか。激辛というわりには、甘いのだ。

逆に考えれば、「絶望的な汗っかきでも、汗をかかずに激辛を楽しめる」ということでもあるのだけれど、私としては汗をダラダラかきながら辛い料理を食べたいのだ。そこに遠慮は一切いらない。私も心を鬼にして檄を飛ばした。なので吉野家にも、「激」ではなく、「鬼」になってほしいのだ。

参考リンク:吉野家「牛キムチクッパ」
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24

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あの伝説をもう一度。復活希望!