なんでもきょう6月10日は「夢の日」らしい。いつもチェックしているサイト『今日は何の日』によると、


「香川県直島に住む女性が制定。六(む)十(じゅう)で「むちゅう」(夢中)の語呂合せと、「叶」の字に十が含まれることから。夢の実現に力を貸してくれた人に感謝し、自分の夢について考える日。」


とのことである。つまり、きょう語るべき「夢」は「目標的な夢」の意味であると思われるが、あえて私は「睡眠中の夢」について書いてみたいと思っている。なぜなら、夢日記をつけているからだ。


・夢日記暦25年以上

実は昔からチョイチョイと夢日記をつけていた。中学生の頃はノートに記し、大人になってからはパソコンのメモ帳や、スマホのメモ帳を活用。しかし、こうして、ふたたび「夢日記帳」を用意して書いていくというのは数十年ぶりのことである。懐かしくもあり、手書きなのが新鮮だ。

そんな夢日記帳の日付を見てみたら、今回の初日は2019年11月4日だった。つまり夢をメモする習慣は、もう半年どころか、7カ月目に突入している。はたしてそこにはどんなことが書かれているのか? ひらがな部分を漢字にしたり、読みやすく整えつつ、いくつか抜粋してみたい。


まずは初日の11月4日。

11/4「コンビ解消したため、お金などを送る。野球練習。タクシーで。マスクを自作。」


だいたい夢日記というものは、“その時に見た光景の単語などが羅列してあると、おぼろげながら全体のストーリーを思い出してくる” という仕組みであると私は勝手に思っているのだが、上記の日記に関しては、まったくもって夢の内容を思い出せない。

そもそも「コンビ解消」の「コンビ」って何だ。その後に野球の話をしているので「バッテリー」ということなのか? 気になるのは「マスクを自作」。このマスクって、もしかして……!?


さらに驚くべきことがある。つい先日、今年2020年におけるフジロックフェスティバルが中止になるとのニュースが日本中を駆け巡ったが、私の夢日記の2日目(11月5日)にも、なぜか……


11/5「フジロック? フェス。」


とだけ書かれているのである。フジロックなんて1回しか行ったことないし、あんまり興味ないにもかかわらず、なぜ夢にフジロックが出てきたのだろうか? もしかして予知夢? こういうことを深く考えるのも夢日記の楽しさのひとつであろう。


その後も、突拍子もないシチュエーションが、次から次へと書かれている。いくつか抜粋してみると……


11/9「大林宣彦監督の映画にカーチャンが主演で出演

11/10「芸人に “リアクション芸” をレクチャーする『リアクションコーディネーター』として仕事が舞い込む」

11/11「まぼろしの うなぎみそ丼

11/17「アフレコのスタジオでマサイ族に歌を入れてもらう

11/19「テレビ番組『渡辺篤史の建もの探訪』にコロッケさんが出演

11/23「アニソンでおしっこをもらす女性

12/1「シルバーヘア

12/8「スシローに行ったら、いろんな地方の、さまざまな醤油を1回分ずつ楽しめる『全国しょうゆセット』があって楽しかった」

1/2「崖から飛び降りる」

1/11「脱獄」

2/28「マサイ族のルカが離婚。半年前に。なんとなく言えなかったとのこと」

2/28「ヤギの胃の中にご飯を入れて発酵させる料理」

2/29「そば屋の出前をしている。コロナなので忙しいが価格は据え置き」

3/3「私がキックボクシングの試合に出ることになるも、試合前に強烈なカンチョーをされて、目が開かなくなる

4/13「部屋の水道管が破裂して水浸し」

6/2「ソフトバンクの孫正義さん、楽天の三木谷さん、ホリエモンの3人が実家のカーチャンのベッドで雑魚寝(ざこね)。そのあとホリエモンに連れられて、どっかに冒険しに行く

6/4「松坂大輔。はらたいら。冷やっこ。なす。

6/6「所ジョージさんが『取材に来てよ〜』と言ってきた


・夢の醍醐味

こうして夢日記帳を見直して、まるで古代の呪文を前にした学者のような気持ちでフニャフニャの文字を読み解いていくと……ちょいちょい、その時の「イメージ」が脳裏に蘇ってくる。その時に見た夢が、わりと鮮明に蘇ってくる。

その「バーチャル感」が楽しくて、昔から夢日記をチョチョイとつけていたというのもあるし、それこそが夢日記の醍醐味であると私は思う。VRよりもバーチャルな体験を、夢日記によって「リプレイ」することができるのだ。特に良い夢やムフフな夢は、すぐにメモるに限ると私は強く思っている。


・夢日記は危険なのか?

その一方、嬉々として「夢日記をつけている」と人に言うと、「あぶない」や「やめたほうがいい」や「頭がおかしくなるよ」と言われることが多々ある(あった)。昔から、それ、よく言われる。それって本当なのだろうか?

おそらく「夢と現実がゴッチャになって気が狂ったように思われる」ことを言っているのだと思うが、幸い、私に関しては今のところ大丈夫だ。夢日記暦は約25年だが、頭がおかしくなってなんかいない。私はリアクションコーディネーターでもなければ、所ジョージさんに取材申請することもない。


ただし……


『スシローの全国しょうゆセット』だけは気になっている。北は北海道から南は沖縄まで、いろいろな味の醤油(魚の形をしたタレビンに入っている)が、ズラズラ〜っと横長の専用ケースに入っているのだ。「クレヨン」や「絵の具」のようなケースに! 利酒(ききざけ)ならぬ利醤油(ききじょうゆ)。それはそれは楽しい体験だった。


いずれにしても、人によっては危険だったり、良からぬ影響が出るかもしれない「夢日記」は、無責任にオススメできる習慣ではない。しかし私は、まだ続ける。私にとっての夢日記は、違う次元の私の日記、それすなわち異次元に生きる私の記録。夢の「明晰夢(めいせきむ)」をマスターするまで、夢日記を続けるつもりだ。


執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24

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