2020年の年明け早々、吉野家が大砲をぶっ放した。そう、吉野家の第1号店「築地店」限定で提供されていた伝説のメニュー『ねぎだく牛丼』の全国販売を開始したのだ。味についてはシンプルに一言「最高」に尽きる。1度食べてしまったら、もう普通の牛丼には戻れないことだろう。

もっと玉ねぎを……! もっともっとねぎだくを……!! ギブミーオニオン……ッ!! そんな日本全国3000万人の願いを叶えるため、今回は『ねぎだく10倍トッピング』に挑戦した。夢とロマンが凝縮したエクストリームな『ねぎだく10倍牛丼』を以下でご覧あれ。

・ねぎだく牛丼とは

ご存じない方に説明しておくと、吉野家の『ねぎだく牛丼』は、単に玉ねぎが多めの牛丼ではない。ノーマルの牛丼とはそもそもの価格が違う『玉ねぎトッピング牛丼』と考えればいい。イメージ的には「カレーとカツカレーの関係」がわかりやすいハズだ。

ただし、吉野家には「小盛」「並盛」「アタマの大盛」「大盛」「特盛」「超特盛」……などなど、多様なサイズの牛丼があるため、単純に「玉ねぎ2倍トッピング」といった注文は現在のところ不可能。ねぎだく10倍トッピングを完成させるには、ねぎだく牛丼を10人前注文する必要がある。


ということで──。


ねぎだく牛丼10人前お持ち帰りィィィイイイイ!


ねぎ!


ねぎッ!!


ねぎぃぃぃィィイイイッッ!!


なんということでしょう? かつてここまでワクワクする牛丼があったでしょうか? 牛丼における玉ねぎのポジションはあくまで引き立て役であり、いわば黒子的な存在。それは「ねぎだく牛丼」でも変わらなかった。

だがしかし、ねぎが10倍になったら……? 大貧民で言うところの革命、科学で言うところのコペルニクス的転回、最近の言葉ならパラダイムシフトではなかろうか? この歴史的瞬間に立ち会えるならば、4903円という費用がむしろ安くさえ感じるから不思議だ。

・レボリューション

あとは玉ねぎをひたすら盛り付けていくだけ──。ゴールはすぐそこ! ……と思いきや、これがなかなかの難関であった。余裕と思われていた玉ねぎの盛り付けも、さすがに10倍となるとボリュームがエゲツない。さらには玉ねぎが異常にツルツル滑るため、思ったようにライドオンしてくれないのだ。


だがしかし……


苦闘のすえ……


ついに……!


ねぎだく10倍トッピング牛丼完成ッッッ!!

その圧倒的ビジュアルは「オニオンマウンテン」と呼ぶにふさわしい。おそらく、これ以上に玉ねぎが主役の牛丼は、長い牛丼史の中でも滅多にないだろう。ありがとう、吉野家。ありがとう、ねぎだくトッピング。いい夢見させてもらったぜ……! あとは夢心地のまま喰らうだけ……!


(早く肉食べたいな)


(2倍くらいで良かったな)


──完──

参考リンク:吉野家
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼残り9人前の牛丼はみんなで美味しくいただきました。

▼もはや牛丼ではなかった──。