現在、Twitterで「#女の価値を決めるバッグ」というタグと共に多くの女性が自身のバッグの画像を投稿している。一見すると、ブランド志向の女性が自分の持っているハイブランドバッグを自慢するタグかと思いきや、実は全く逆のもの

タグを実際に見てみると、投稿されているバッグは、どこで売っているのかわからないようなユニークなものばかり。そんな中で、女を上げまくっているバッグを発見したのでご紹介したい。これ優勝

・炎上ツイートへの女性からの回答

高級感とは一線を画するバッグが並ぶこのタグ。実は、ある男性がつぶやいたツイートへカウンター的に盛り上がったものだ。そのツイートが以下のもの。

「ツッコミが入ってしまいそうですが、女性と女性が持つブランドバッグのレベルは大抵相関している気がします。個人的にはセリーヌ以上を希望」
「そういえば、ラウンジで女性たちを名前ではなくて持っているバッグのブランド名で呼んだことがあるw セリーヌちゃん、ロエベちゃん、ミュウミュちゃん的な。アラサーでミュウミュウちゃんは辛い。など、色々基準がある」

──2018年4月7日につぶやかれたこのツイートは、「フツーにキモい」「女性のレベルって一体なんなのだろ」など多くの批判が殺到し炎上状態に。これを受け、爆誕したのがタグ「#女の価値を決めるバッグ」である。

言わば、つぶやいた男性への女性からの回答とも言えるこのタグ。並んでいるバッグはインパクトの固まりだ。こんなバッグどこで売ってるの?

・お洒落なレザーリュックが実は

中でも、私(中澤)が衝撃を受けたのが新米猟師・畠山千春(@chiharuh)さんが投稿していたバッグだ。自給自足の狩猟ライフなどを紹介した『わたし、解体はじめました ─狩猟女子の暮らしづくり─』の著者でもある畠山さん。

投稿されているバッグは、一見すると普通にお洒落なレザーバッグ。だが実はこれは「自分で獲った猪と自分で捌(さば)いた鹿」で作った毛皮のリュックだという。素材を自分で調達! 強い

ちなみに、バッグ制作は仲の良い福岡県の皮製品工房兼shop『cokeco』が行っているとのこと。まさにオンリーワン。これについてネットの声は以下の通り。

・ネットの声

「すげぇ…」
「ステキ過ぎます」
「惚れる」
「ハイブランドが動物愛護でリアルファーの使用を止める時代に素敵とか思ってる時代遅れな人達がこんなにいるんですね〜」
「猟師は田畑を荒らす、猪やシカを駆除して綺麗に処理をして命を大事に頂いてんだよ、なにも、むやみやたらに狩ってる訳じゃないのよ」
「銀座界隈のブランドショップでならぶ商品と同列で捉えて判断するのは違う」
「人も獣も、皆食べ合って生きている。命を全て頂く一環としてなら皮革加工は良いものだと考えています」
「高い運動神経と、生存能力の証ですね」
「獲った物を捌き、利用する。究極のオンリーワン、値段などつけられない価値あるものですね」

──衝撃を受ける人多数。中には、動物愛護の観点から異を唱える声もあるようだが、個人的には命を積極的に再利用している畠山さんの方が、ネットで文句を言うだけの人よりもはるかに動物の命を尊重していると思う。これこそ本当に人の価値が分かるバッグだ。

参照元:Twitter @chiharuhcokeco、畠山千春著『わたし、解体はじめました ─狩猟女子の暮らしづくり─
Photo:畠山千春, used with permission.
執筆:中澤星児

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