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宮崎駿監督による劇場アニメ『ルパン三世 カリオストロの城』。珠玉の名作である。1979年に公開されたこの作品だが、なんと本日2017年1月20日より、全国の劇場にて期間限定で再び上映されているのだ! なぜなのか? MX4D版となって蘇ったからである。

シートに合わせて客席が動いたり、風が吹いたり、水しぶきが飛んできたり。11種類ものアトラクションが楽しめる「体験型」シアターシステム、MX4D。この環境で見る『カリオストロの城』が、マジで素晴らしかった! 初回を見終えた私(あひるねこ)が超速レビューをお届けしよう。

・新しい『カリオストロの城』の誕生

これまでに幾度となくテレビで放送されてきた『カリオストロの城』。もう何回も見たし、今さら映画館に行くのもな~、とか考えちゃってるあなた。バカヤロー! MX4D版は、もはや今までの『カリオストロの城』とはまったくの別物。かつ、何度も見ている人こそ楽しめる仕上がりになっているのだ。

・このシーンに注目!

ストーリーについてはもう説明不要だろう。曖昧な人は、こちらのあるあるを読めば大体思い出すはずだから要チェックだ。各シーンに楽しいアトラクションが用意されている本作ではあるが、私が特に注目していただきたいのが以下のシーン。

・序盤のカーチェイス
・襲ってきた「カゲ」との戦闘
・用水路からの侵入
・屋根を大ジャンプ
・時計塔での激闘

それでは詳しくお伝えしていこう。

・カーチェイスで動く動く

ルパンと次元が敵とカーチェイスを繰り広げるシーンは、序盤からクライマックスと言ってもいい。車に合わせて激しく動くシート。背中にも振動が伝わってくるわ、下から突き上げられるわ、爆発で閃光が走るわで臨場感抜群! あたかもフィアット500に乗っているような気分を味わえる。自分はアニメの中の人なのでは? と錯覚するレベルだぞ。

・迫力激増のアクションシーン

やはり、アクションシーンとMX4Dの相性はハンパではない。宿で「カゲ」に襲われるシーンは、テレビで見るより数百倍は迫力がある。目まぐるしい攻防に連動し上下するシートはもちろん、爪で突き刺す動きに合わせ、ヒュッと風が顔を横切るのだ。

・もはや現実

他にも用水路を泳いでいくシーンは、シートの動きが水の中にいる感覚に近く、一際印象に残るはず。あとシートの動きで言うと、オートジャイロの再現度は完璧。プロペラの振動がババババと背中に伝わり、旋回すると共にシートが傾く。あれ、おれ実際に乗ってる? って感じであった。

・ここだけ残念

ルパンの屋根の大ジャンプにも当然注目だ。屋根を転がるように走っていくルパンに合わせ、シートも下向きにグーッと下がり~の……ブワーッとジャンプ! ジャーンプ! 最後は壁に激突ッ!! 素晴らしい。ただ残念ながら、クラリスのいい匂いとかはしない。誠に、誠に残念である。

・最後まで驚きの連続

最後の時計塔でのバトル。上下左右に動く歯車の上で、バランスを保ちながら伯爵の剣を防御するルパン。そのシーンとアトラクションとのシンクロ具合が、とにかく臨場感たっぷり。見終わった後は、あんなに何回も見た映画なのに、まるで別の作品を見たかのような感慨に包まれる私がいたのだった。

・MX4D版はとんでもないものを盗んでいきました

次に何のシーンが来るのかほとんど知っていても、新鮮な驚きが連続で訪れるこのMX4D版。何度も見ていれば、その分だけ驚きも大きいはず。ルパンと同じように、きっとあなたの心を盗んでしまうに違いない。期間限定の特別公開なので、劇場へ急げ!

参考リンク:MX4D上映「ルパン三世 カリオストロの城」公式サイト
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.