2018年6月12日、アメリカのドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長による「米朝首脳会談」が行われた。詳細については割愛するが、これまでの経緯を考えれば控えめに言っても “歴史的な出来事” であることは間違いないだろう。

この会談について日本人を含む世界中の人々がどう捉えているのかはわからないが、今回は日本生まれ日本育ちの “ある在日韓国人3世” の見解をご紹介したい。その在日韓国人とは、ズバリ私、P.K.サンジュンのことだ──。

・気軽に読んで欲しい

始めに断っておくが、私に政治的な信条はほぼない。「日本が好きか?」と問われれば迷いなく「好き」と答えられるが、じゃあ「日本人と同じか?」と言われるとそれはわからない。なぜなら私は日本人ではないからだ

では「韓国が好きか?」と問われた場合ではどうだろう? 正直「好き」と即答できる自信はないが、私の血が100%韓国人であることは間違いなく「好きとか嫌いとかの問題じゃない」というのが正直なところだ。

私と縁もゆかりもない、例えばベラルーシと韓国が同じ位置づけではないが、それでも韓国を身近に感じるかと問われたら「よくわからない」としか言いようがない。この記事は、そんなフワフワした男が執筆していると思い、気軽に読んでいただければ幸いだ。

・北朝鮮のイメージ

さて前置きが長くなってしまったが「米朝首脳会談」に話を移そう。北朝鮮に対する私のイメージは「社会主義で拉致や核兵器の開発をいとわず、極貧国なのにミサイルをぶっ放してくる野蛮な国」といったところで、これは多くの日本人が有するイメージと近いのではなかろうか?

そんな私にとって今回の会談は、歴史的な事案であることは理解しているものの、感動やら感傷やらの感情は一切ない。ただ「拉致問題が解決すればいいな」「どうせなら朝鮮戦争も終わるといいな」「北朝鮮で飢え死にするような人がいなくなるといいな」とシンプルに思う程度である。

・シンプルに思うこと

それもそのハズ、生まれてこの方「自分が韓国人である」ことは理解していたものの、韓国は韓国でしかなく、それよりさらに遠い北朝鮮については極端に言えば “無関心” だったからだ。例えるなら東京で生まれた人に「和歌山県についてどう思う?」と聞いても「みかん?」くらいのイメージしかないのと同じなのである。

とはいえ、常識が通じない国が至近距離にあることは脅威であり、今回の会談を機にそうしたリスクが減ればとてもいいことだと思う。拉致問題が解決し、そしてたまたま北朝鮮に生まれ落ちてしまった子供たちが「生まれて来て良かった」と思える国になりますように──。

執筆:P.K.サンジュン
イラスト:マミヤ狂四郎
Photo:RocketNews24.

▼薄ぺっらい意見で申し訳ないが、本当にその程度なのだ。中には涙を流す人もいるんだろうけど。