「おにぎりアクション」みなさんはこのアクティビティをご存知だろうか。これはNPO法人TABLE FOR TWOが主催するなかなかにクールな活動だ。その理由は、これ以上ないくらい簡単かつさりげなく、ちょっと善いことができるから。

Instagram、Twitter、Facebook、FiNCという4つのSNSのどれかで「#OnigiriAction」というハッシュタグをつけておにぎりの写真を投稿。なんとこれだけで、投稿1枚につき協賛企業から給食5食分相当(100円)の寄付が発展途上国になされるのだ。おにぎりは自作でも買ったものでもOK。

・10食分相当を寄付できるオプションも

2018年10月10日から始まっているこのアクティビティ。期間は2018年11月20日までだ。なお、協賛企業である伊藤園と日産セレナは、それぞれ特定の条件を満たすことで1投稿につき10食分相当を寄付できるオプションも用意している。

日産セレナの場合は、出かけた先で「#OnigiriAction」に加え「#家族史上最高のおでかけ」をつけて投稿すればいい。一瞬、セレナも写ってないと駄目なのかとか思ったが、特設サイトを見た限りではその必要はないぞ。

そして伊藤園のほうは、「#OnigiriAction」に「#おーいお茶」のハッシュタグを加えて投稿しよう。こちらはおーいお茶とおにぎりが両方写っているのが条件だ。また、対応するSNSもTwitterとInstagramだけだった。

・投稿は何回でも

一人の投稿回数に制限は無いので、期間中であれば複数回投稿していい。ただ、伊藤園に関しては注意事項にこう書かれているので注意してほしい。


一度投稿された写真を別アカウントで投稿されてもカウントされませんのでご了承ください。


ということで、おーいお茶とセットで投稿するときは色んなショットを狙ってみよう。なんならこの機会に、いかにドラマチックにおーいお茶とおにぎりの写真を撮れるかに挑戦してみるのもいいかもしれない。

・給食が出ると子供が学校に来る

この手の子供たちへの食事支援は、単に給食の質を上げたり、飢えから解放するだけではないのだ。国際連合が発行しているAfricaRenewalのオンライン版に興味深い記事があった。

なんでも学校で給食を提供することで、それまでは学校に通わなかったり、あるいは通わせてもらえなかったりした子供たちが学校に来るようになるというのだ。一体どういう仕組みだろうか。

そもそもこういった支援の対象になっている国や地域では、家でもまともな食事はできない。そして子供たちは飢えたまま、より幼い子供の世話をしたり、割がいいとは言いがたい親の仕事を手伝ったり、あるいは何もしないで過ごす。

しかし学校で食事が無償か、ほぼ無償に近いコストで食費が出るとなると給食目当てで学校に来るのだ。親も、子供を学校に行かせさえすれば少なくとも1食、場合によっては朝食と昼食の2食分の食費が浮くので、どんどん学校に行かせるのだという。

・学校に来ると勉強する

当然学校に来た以上、子供たちは給食だけ食べて帰るわけではない。勉強をする。勉強をすれば読み書きや計算ができるようになり、その技能がない場合より給料の良い仕事に就けたり、あるいは大学に行けたりする。

なるほど、そこから生まれる可能性については……書くまでもないかもしれない。実は筆者、大学時代に東アフリカの某国出身の青年と何度か同じ授業をとったことがある。

どことは言わないが、彼は日本人が行こうとすると外務省が渋い顔をするタイプの国出身だ。貧乏だったが学力で奨学金を勝ち取っていて、めちゃくちゃ勤勉なやつだった。

半分の生徒を落第させるようになっているともっぱらのノイローゼ生産所のような大学だったが、彼は常に優秀な結果を残していた。学位をとればなかなかに良い収入を得られる職に就けるだろう。出身を考えれば、ちょっとしたアメリカンドリームだ

実際にそれこそが彼の目指すところで、確認はしていないがたぶん成し遂げたんだと思う。少し長くなったが、給食の支援があるということは、彼のような例を増やすことにつながるのだ。

・無理なくやってみよう

ちなみに筆者はひねくれているので、このアクティビティを通じて日本で生活する我々にすぐに良いことがあるわけではないとか考えてしまう。しかし、どこかで誰かを少し良い気分にするサイクルに多少なりとも参加することに、悪い気分はしない。

おにぎりアクションの開催期間は11月20日まで。無理におにぎり三昧の日々を送るのはなんか違うと思う。昼食がコンビニのおにぎりだったり、用意してもらった弁当箱の中におにぎりを発見したら#OnigiriActionしてみるのはいかがだろう。もしかしたらおにぎりの味もかわるかもしれない。

参照元:おにぎりアクション日産セレナおーいお茶AfricaRenewal(英語)
執筆:江川資具
イラスト:RocketNews24.

▼なんとなくお腹がすいたからおにぎり食べちまったぜ

▼喉が渇いている気もするしお茶も用意するか