ガソリンと電動モーターを組み合わせることで高燃費を実現するハイブリッドカー。最近では車種が増え価格も下がり、手の届きやすい存在となってきた。だがしかし、ガソリンを一切使わない「EV(電気自動車)」となれば話は別だ。

まだ車種も限られており、新車価格も300万円以上は当たり前。航続距離も短く、EVは決してコスパが良いとは言えないのが正直なところ。そんな中、中国の自動車メーカーが格安のEVを発売して大きな注目を浴びている。

・価格は約94万円から

中国の自動車メーカーであるグレートウォールモーターが発売したEVの名前は『ORA R1』だ。同マシンの価格は、なんと約94万円(7500ユーロ)から。これまでのEV市場の相場で考えると破格の安さとなっている。

動画「2019 Ora Great Wall R1 – The Low Cost Electric Car」でデザインを確認すると、レトロな丸目のライトにポテっとしたボディーフォルムがなんとも可愛らしい。また、内装は至ってスタンダードな印象でガソリン車から乗り換えても違和感なく操作できそうだ。

海外メディア「Quotidiano Nazionale MOTORI」によると、航続距離は新欧州ドライビングサイクルの基準値で約321kmだが、実際は約241kmとのこと。街乗りはもちろん、ちょっとしたドライブにも十分使えるスペックとなっている。

その他、メーカー保証にも要注目。車両全体に対して3年間または12万km、バッテリーなどのコアコンポーネントに対しては8年間または15万kmの保証が付いてくるという。車体価格が安いのに加え、保証内容もしっかりしているところに大変好感が持てる。

・中国でのみ販売

1点だけ惜しいのは中国でしか流通していないところだ。日本や欧州で販売されれば、きっと売れるはず。これまで有名な自動車メーカーがあまりなかった中国だが、近い将来、EVの開発力でその名を世界に轟かせる可能性は大だ。

参照元:YouTubeQuotidiano Nazionale MOTORI(イタリア語)
執筆:K.ナガハシ

▼グレートウォールモーターの新EV「ORA R1」がこちら