2021年11月9日からハーゲンダッツの新作アイスバーの販売が始まった。今回登場したのは「ザッハトルテ」。全国のスーパーやコンビニなどでゲット可能だ。お値段は税込み319円

SNSでも期待度・注目度が共に高いようで、販売を報じるニュースには「絶対美味しい」「食べたい」といったコメントが多数。筆者も気になっていたので、さっそく食べてみたぞ!

・ザッハトルテ

ということで、近所のコンビニでサクッとゲット。箱によると、1個当たり305kcal。


成分を見ると、ザッハトルテに不可欠なアプリコットもソースとして入っている。


そして中身を取り出したのがこちら。


・多層構造

外箱的には、中にチョコと思しき層と、黄色いアプリコットと思しき層があるようだ。実際に縦に切って、断面がどうなっているかチェックしてみよう。


お?


手が込んでそうな構造……!


こんな感じだとは思っていなかった。いや、確かに外箱の通りではあるのだが、もっとこう、よくある感じでアプリコットの部分も固形だと思っていたのだ。

それがまさか、パリパリの硬いチョコレートに覆われた空洞に、液状のアプリコットソースが充填されているとは! 横にもカットしてみるとこんな感じ。2層構造のグラスみたいだな


ザックリと切ったせいで少し流れ出てしまったが、この硬いチョコの壁の間にはたっぷりとアプリコットソースが入っていたのだ。このテクい構造だけでテンションが上がってくる。作るの大変そう。


・食べやすい

ところでザッハトルテについてだが、筆者はかつてホテルザッハーとデメルという二つの本家のものを食べ比べる記事を書いたことがある。


その際、編集部にいた2名の記者にも協力してもらい、それぞれ感想を貰っている。詳しくはその時の記事を参照いただきたいが、要約すると、彼らにとってはデメル版の方が酸味が控えめで好ましいということだった。

ちなみに筆者はザッハー版が好みで、その最たる理由は酸味の強さだった。こうして好みが分かれる要因となった酸味の正体はアプリコットジャム。

今回のハーゲンダッツがアイス化したザッハトルテは、上でお見せした通り、そこそこな量のアプリコットソースが使われている。

酸味の程度次第では、人を選ぶ仕上がりになっている可能性も。その辺に注目しつつ食べてみると……


調和とれまくり


チョコは甘すぎず、さりとてビターというわけでもなく。そしてアプリコットソースもまた、酸味と甘みが同じくらい

これは上手く日本人の味覚に合うように調整していると思う。デメル版とザッハー版のどちらに近いかと問われればデメルの方。それをもっと軽くして、アイスに落とし込んだ感じ。

ゆえにザッハー版こそ至高という方には、チョコの甘さとアプリコットの酸味の両方が物足りなく感じられるかもしれない。

しかし、国内における本物のザッハトルテのシェアは、店舗の有無的にもデメルがぶっちぎりなはず。より普遍的であろうザッハトルテ味のイメージに沿った仕上がりだと言って良いのでは。

広く支持されそうな味に、手の込んだ構造。普通に齧(かじ)ればパリパリのチョコの中からトロっとアプリコットソースが流れ出てくることになるため、食感も楽しい

さすがハーゲンダッツ、マジでクオリティが高い。期間限定とのことなので、気になっていた方は、お店で見かけ次第ゲットして食べておいた方が良いぞ!

参考リンク:ハーゲンダッツ
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.