同情するなら金をくれ〜! みなさん、秋華賞はいかがだっただろうか。私はアンドヴァラナウトを軸にした馬券で勝負。相手をソダシとアカイトリノムスメにするか、最後の最後まで迷って前者を選択して沈没した。スプリンターズSも本命はドンピシャなのに外すし……ちくしょーめ!

さて、気を取り直して今週は菊花賞である。秋華賞同様、今年は阪神競馬場で開催されるが、言うまでもなく同レースは3000mの過酷な長丁場。皐月賞馬のエフフォーリア、そしてダービー馬のシャフリヤールが不在の中、人気を集めるのは神戸新聞杯を勝ったステラヴェローチェだろうが……

・波乱の予感

やはり今年のG1において馬券に絡む活躍を続けているウマ娘の子孫たち「ウマ娘血統」を無視するワケにはいかない。流れは大事だし、それより何よりこんなにも荒れる匂いがプンプンするG1は久しぶりなような気がする。

そしてウマ娘血統も絶望的な穴馬ばかりじゃないから現実的な当たり馬券に期待したい。それではさっそく、どの馬がどのウマ娘の血を引いているのか紹介していこう。


・ウマ娘血統馬

まずは1枠1番に入ったワールドリバイバル。目立った成績こそないが、血統には目立った血がチラホラ。そう……

先祖をさかのぼればスペシャルウィーク、マルゼンスキー、アグネスタキオンと3頭の名前があるのだ。血統的に「スペシャルウィークとマルゼンスキー」のコンビは必然的によく見かけるものの、ここにタキオンが入るのは珍しいような気がする。


続いては1枠2番のアサマノイタズラ。9番人気ながら前哨戦のセントライト記念を勝ったことで、誰もが気にする1頭ではないだろうか。で、肝心のウマ娘はというと、まさかの……

キングヘイローだ。短距離のイメージがあるも、実を言うとキング自身は菊花賞で5着(1着はセイウンスカイ)と長距離もこなせるタイプ。もしかしたらここで一発デカい仕事をするかもしれない。


そして2枠3番に入った皐月賞2着のタイトルホルダーもウマ娘血統で……

エアグルーヴ、モンジュー(ブロワイエ)の血を引いているから覚えておこう。余談だが、皐月賞でエフフォーリアの1着固定から3連単を買った私は、タイトルホルダーを漏らしてしまう大失態で吐きそうになった経緯がある。

だからこそリベンジの機会をもう一度。セントライト記念13着で人気を落とすようなら……ナメられたものである。なぁ、タイトルホルダー!


まだまだウマ娘の名前はあるぞ。2枠4番のロードトゥフェイムもそうだ。内枠から4連発でウマ娘血統じゃないかというのはさておき……

引いている血はマルゼンスキー。個人的にはホワイトマズル(ウマ娘じゃないけど)の血が入っているのが推せる要素……とはいえ、実績が足りないから父のマツリダゴッホと同じようにあくまで穴候補か。そして一気に枠が飛んで5枠9番ヴェローチェオロは……

ゴールドシップ、メジロマックイーン、タイキシャトルの短&長距離馬の組み合わせだ。マックイーンの名前を見ると、長距離レースで買いたくなるのは私だけじゃないだろう。ちなみに父ゴールドシップは同じ須貝厩舎で菊花賞馬。父と子で2代制覇となるか。


んでもって、ひそかに注目を浴びているのが唯一の牝馬である6枠11番のディヴァインラヴ。2連勝中と勢いに乗っているだけでなく、鞍上も福永祐一騎手と決して侮れない。もちろん、血も侮れず……

スペシャルウィーク、マルゼンスキーのスペマルコンビ。なお、7枠13番のアリーヴォも2連勝中とノリノリだ。デビュー戦こそ11着と大敗しているが、そこから6戦3勝で3連対率は100%。レベルの高い相手と走っていないとはいえ、不気味な存在だろう。

先祖にエアグルーヴを持つ良血だけに大舞台で花開くかもしれない。お次はラジオNIKKEI賞の勝ち馬である7枠15番のヴァイスメテオールは、なんとまたまた……

母父キングヘイローと菊花賞とは思えない血筋。サラブレッドの血は奥が深いなぁ……そう思ったところで、最後に注目馬の1頭であるオーソクレースの血統表を見てみると……

スペシャルウィーク、マルゼンスキー、エルコンドルパサーのウマ娘コンボが発動しており、何より母がG1を2勝したマリアライトという超良血馬のも激推ししたくなる。

まさかの大外に入ってしまったのが悩みのタネだが、そこは鞍上のルメール大先生が何とかしてくれるはず。気がついたら「前にいた」みたいな。


・ウマ娘のレースとなるか

以上、18頭中9頭と実に半数がウマ娘血統ということになる。これはもしかしたらもしかして……ウマ娘の子孫だけで決着がつく可能性もなくはない。ステラヴェローチェがぶっ飛べば「ウマ娘のウマ娘によるウマ娘のためのレース」となるかも。

ともあれ、なんとも荒れる予感のする菊花賞。人気爆発中のウマ娘の子孫たちを予想に組み込むかは自由だが、ちょっとしたスパイスとして楽しんでいただけたら幸いだ。それではよい週末を!

参考リンク:JRA
執筆:原田たかし
Photo:© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会、(C) Cygames, Inc.
ScreenShot:ウマ娘 プリティーダービー(iOS)、JRA IPAT