ここ数年、注目を浴びているラーメンのひとつに、富山県の「富山ブラック」が挙げられる。スープの黒さが特徴でかなり濃厚。似たような見た目のラーメンは全国各地にあるが、やはり「濃さ」をウリにしたお店が多いような気がする。

スープが黒い=濃厚。もはや世間に浸透しているようなイメージさえあるが、想像と違った味のラーメンを提供するのが北海道札幌市の老舗「爐(いろり)」だ。真っ黒なスープをひとたび味わえば、口いっぱいに広がる旨味……そこには意外な秘密が隠されていた。

・1951年創業の老舗「爐」

1951年創業の老舗ラーメン店「爐」は札幌駅から車で約20分、地下鉄の発寒南駅(はっさむみなみえき)から徒歩約3分のところにある。店前には3台分ほどの駐車スペースが用意されており、入り口の真っ赤なのれんが目印だ。

店員さんに聞くところによると『スペシャルらーめん』が一番人気とのことで、そちらを注文した。価格が税込1030円と他のラーメンに比べてちょい高めだが、その分、期待も高まるばかりだ。

待つこと10分ほどで運ばれてきたラーメンを見ると……真っ黒なスープがキターーー!! 中には、中太縮れ麺のほか、チャーシュー、メンマ、ひき肉、もやしといった札幌でおなじみのトッピングが見てとれる。

・魚介類が次々と現れた

まずはスープを飲んでみたら、ベースのしょうゆ味とともに焦がしラードの香ばしい風味と深いコク、そしてたっぷりの旨みが広がる。黒いスープの見た目に反して、どうしてこんなに豊かな味がするのだろうか? と思っていたら……なるほど!

なんとホタテや……

アサリや……

ツブ貝といった様々な魚介類が入っていたのだ!!

そうか、たっぷりの旨味は魚介からきていたというわけか……!

・どんどん箸がすすむ

そしてそんな真っ黒なスープが絡んだ中太縮れ麺はモチモチ、チャーシューはジューシーで柔らかく、もやしのシャキシャキ感も良いアクセントになっていて、どんどん箸がすすむぞ。まさにスペシャルと呼ぶにふさわしい。これなら1030円という価格も納得である。

ちなみに、「富山ブラック」は濃いしょうゆ味が特徴と言われているが、同店のスープの黒さは焦がしラードからきているためか、それほど濃くもなく食べやすかった。札幌の老舗ラーメン店が作る旨味たっぷりの一杯、ぜひご賞味あれ。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 らーめん爐 (いろり)
住所 北海道札幌市西区発寒3条5−3−11
時間 平日ランチ11:00~15:00 / 平日ディナー17:00~20:00 / 土日祝11:00~19:00
休日 月曜(休日の場合は火曜)

Report:K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.
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▼「スペシャルらーめん」

▼黒いスープには旨味がたっぷり

▼魚介がたくさん

▼数量限定の「ミニチャーシュー丼」もオススメ

▼甘ダレが絶妙だ

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