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神に会っては神を斬り、仏に会っては仏を斬る──硬派なそば道「立ちそば放浪記・羅刹」の時間だ。漢(おとこ)ォォォオオオ! そばと言えば、「そば」と「つゆ」が魂であることは言うまでもないが、その2つのみで戦おうというそば屋はほとんどない。笑止千万ッ!!

そんな中、匂い立つような男っぷりを感じさせるそば屋が東京・京橋の『恵み屋』である。なんと、このそば屋に揚げ物トッピングはない。まさに、そばとつゆのみでの裸一貫、ふんどし一丁の勝負! 漢・漢・漢ォォォオオオ!!

・最小のメニューに垣間見える自信

……とテンションを上げてみたものの、疲れたので普通に戻そうと思う。京橋駅から徒歩4分ほどの場所にあるこの店。前述の通り、揚げ物トッピングはなし。これには「ワンコインで十割そばをお腹いっぱい食べて頂きたい」という主人の想いがこもっている。そのかわり、そばの種類は「恵みそば」「ダッタンそば」「更科そば」「田舎そば」の4種類から選べるようだ。そのメニューには自信が垣間見える。
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・店内にかかるリッチー・コッツェン

入店すると、中は立食いオンリー10人ほどの広さ。店内の棚には音楽のDVDが所せましと並べられている。壁にかけられたエレキギターといい、奥のテレビで流れるハードロックのライブ映像といい、まったくそば屋とは思えない。ちなみに映像はリッチー・コッツェンのソロツアーだった。マニアックすぎるだろ
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・男の裏メニュー「キロ盛り」

最奥にあるカウンターまで行くと、上にメニューが貼られていることに気づいた。前述の4種類のそばと、盛りの量が主なメニューである。ちなみに、盛りは「小盛り(150g)350円」「並盛り(300g)500円」「大盛り(500g)650円」「特盛り(650g)800円」の4種類と、裏メニューで1000円の「キロ盛り(1kg)」が可能。せっかくなので、「恵みそば」のキロ盛りを注文すると……
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ドカーン!」とそびえた十割そばのエベレスト! 1000円でこの量は明らかにコスパが良い。そば食うぞー!
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毎日石臼でひいたそば粉を使用しているという細麺の恵みそばは、のどごしが爽やかで食べやすい。キリッと辛い濃いめのつゆに浸せば、スルスルと自然にのどを通る。さすが、硬派なメニューを貫いているだけあってその味には心意気を感じる
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そばが、つゆが、BGMが、この店の全てが主張しているのだ。「これがワシのやり方じゃい!」と。それならば私も日本男児として答えねばなるまい。今宵限りの命をかけて気合入れます炎の如(ごと)く。ワシがロケットニュース24の中澤星児じゃァァァアアア!!
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・もはや言葉はいらないお店

漢とはなんぞや? 命とはなんぞや!? そばとはなんぞや!!? もはや主人と私の間に言葉はいらなかった。入店してそばを食べるだけで、自分の中の漢を呼び覚ますこの店。そば好き共は出陣せよーーーーーーーー!!!

・今回紹介した店舗の情報

店名 恵み屋
住所 東京都中央区京橋3−4−3
営業時間 月~金9:00~23:00 / 土11:30~22:00 / 祝日11:30~15:00
定休日 日

Report:立ちそば評論家・中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼そびえ立つ十割そばエベレスト・裏メニュー「キロ盛り」
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