若さを保つのに大切なことは、健康で丈夫な身体を維持することだ。そのために大事なことは、筋力の維持・強化と、柔軟性の向上。しかし、そこそこ年齢がいくと、筋力の低下もさることながら、柔軟性の低下も顕著になる。身体が硬ければ、代謝が落ちてケガもしやすくなる。

そこで、柔軟性を上げようと思った私(佐藤)は、日本で唯一の「コントーション」専門スタジオで体験レッスンに挑んだ。そこで習った開脚をできるようになるためのトレーニングを紹介したいと思う。

・コントーションとは?

そもそもコントーションとは、柔軟性の美しさを魅せるサーカス芸のこと。私(佐藤)が訪ねたのは、その専門スタジオ「ノガラ」。東京・新宿にあるこちらでは、コントーションを習得するための独自のトレーニング内容でレッスンを行っている。

主宰のもーこさんは、本場モンゴルの国立サーカス学校でコントーションを学び、2015年にスタジオを開設したそうだ。ちなみに「ノガラ」とは、モンゴル語で “曲がる芸術” を意味する『オランノガラルト』が語源なのだとか。

実際に柔軟性を上げるためのレッスンはとてもハードだ。しかし、きちんとトレーニングを重ねれば、大人になってからでも、頭とお尻をくっつけることができるくらいの柔軟性を養うことができるそう。

・開脚ができない……

私はさすがにそこまでいけるのかどうかわからないが、当座の目標として、開脚をできるようになりたかった。というのも、ポールダンスをやっているのだが、とにかく硬くて、どんなポーズも不格好で仕方がないからだ。

力まかせの大技を決めても、脚の伸びがイマイチ。どうも美しくない。ブサイクだ(顔はさておき)

特に、横方向の開脚が苦手で、毎日ストレッチをしているのに、全然脚が開かない。自力ではもはやムリ! そう判断したのである。


・ストレッチと侮るなかれ

さて、スタジオに伺った私は、初心者向けの「オヤン」というクラスを受講。レッスンを受ける前は、ストレッチだけで1時間もやることがあるのか? なんて思っていたのだが、身体を柔らかくするためには、慎重かつ丹念に準備運動を行わなければならない。そうしないと、かえって身体を痛めてしまうからだ。

・事後のケアも重要

実際に体験して思ったのは、想像した以上に体力を使うということ。身体が硬いと、伸ばす部位に余計な力が入るので、その分、体力を消耗する。ただジッと手足を伸ばすだけなのに、汗だくになってしまう。

また事後のケアも重要で、レッスンを受けた日はアツい風呂に入らない方がいいということも、実際に体験して学んだ。

・開脚のためのトレーニング内容

開脚のためのトレーニングについて説明しよう。内容は、とてもシンプルだ。膝立ちの状態から上体を倒して腕を床につき、その膝を左右に開くだけ。できる目一杯まで膝を開いたら、そのまま腰を床に落としていく。

上から見ると、脚が「コ」の字型になるようにする。言葉で書くと、とても簡単だ。そんな単純でいいの? と思うくらい、誰でもできそうである。だが、やってみると、これが思った以上にツライ!

・自分の硬さを知る

自分がどのくらい硬いかは、そのポーズを取っているときに、後ろから写真を撮ってもらうと1発でわかる。全然腰が落ちてない。でも、これ以上脚が開かない……。

なお、身体全体で見た場合、具体的に身体のどこが硬いのかは、ブリッジをやると1発でわかるそうだ。

私の場合は、横開脚ができないだけでなく、肩と前腿が硬い。そのため、ブリッジはできるけど何だかイビツな形になってしまう。これはますます真剣に柔軟性を上げていかないと、いつまでもブサイクなままだ(顔はさておき)。結局1時間のレッスンで、どれだけ柔らかくなったかというと……。


・ムリは禁物

目に見える形の変化は見られない……。すぐに柔らかくなりたいけど、かなり時間がかかりそうだ。とにかく毎日このトレーニングを続けて、少しずつでも前進していきたいと思う。開脚をできるようになりたいという人は、参考にして欲しい。ただし、ムリは禁物。できる範囲でゆっくりと地道に練習を重ねよう

取材協力:コントーション専門スタジオ「ノガラ」
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24