11月末あたりから、各キャリアが各種アンドロイド搭載スマホを対象に Android 9 へのアップデートを開始している。また、Sonyの「Xperia XZ3」やGoogleの「Pixel 3」、「Pixel 3XL」のようにプリインストールされた機種を入手した方も増えてきているようだ。

筆者も「Xperia XZ3」に乗り換え、そろそろ新しいOSの扱いに慣れてきた感がある。ところで、既に Android 9 を導入済みの方は隠されている「開発者向けオプション」を開放しただろうか? まだという方や、そんなモノ知らないという方はこの記事を参考に解放してみてほしい!

・開放してあると色々便利なメニュー

まずは簡単に「開発者向けオプション」そのものについて簡単に説明しよう。こちら、名前は何だかスゴそうだが、そう特別な物ではない。Androidの各バージョンで毎回隠されているお馴染みのメニュー。

詳細については開放してからの方が分かりやすいと思うので先延ばしにするが、一言で言うなら「開放してあると色々便利」に尽きる。ぶっちゃけ全く出番が無い場合もあれば、好みの状態にカスタマイズするには必須という人もいる。また、いじったからといって端末が壊れるわけでもないが、不具合が生じても自己責任でお願いしたい。

・ビルド番号を7回タップ

開放の手順はシンプルで、「ビルド番号」を7回タップするだけ。もう少し詳しく書くとこうだ。


「設定」

「システム」

「端末情報」

「ビルド番号」



「ビルド番号」を7回タップすると……


これで開発者になりました!



──以上である。無事開発者になったことを伝えるポップアップが表示されたら、「システム」のページまで戻り、折りたたまれている「詳細設定」を開いてみよう。それまで存在しなかった「開発者向けオプション」が増えているはず



この手順は筆者の「Xperia XZ3」での操作方法なので、例えばPixelシリーズやGalaxyシリーズなど、他メーカーのスマホでは細かい所が違うであろう点は了承いただきたい。とはいえ、Androidである以上大体のところは同じだと思う。

・メモリーの確認

「開発者向けオプション」のほとんどの項目は、文字どおりスマホに関する何らかの開発者のためのものなのだろう。ぱっと見ても、我々のような一般ユーザーには不要そうなものが多い。しかし、いくつかの便利な項目について触れてみようと思う。

まずはずせないのは「メモリー」だろう。こちら、アプリ毎のメモリーの使用量を確認することができる。なんだかスマホの動作が重い……という時にまずチェックする項目だ。個人的には、アプリ情報かストレージの項目からアクセスできるようにしてほしい項目。

・充電中はスリープ無効

「スリープモードにしない」も人によっては注目度が高いのではないだろうか。こちら、充電中であれば画面がスリープしなくなる機能だ。例えば「Xperia XZ3」では、スリープまでの時間は15秒から10分までの範囲のみで、以前のモデルよりも短い。

中には充電中であればスリープしてほしくないという方もいるだろう。そんな方にとって、標準でスリープ無効の設定ができないのはストレスを感じるはず。開発者オプションでONにすれば、スリープを無効にできるぞ



ONにした場合、「画面設定」で選んだスリープまでの時間は、充電中ならバックライトが少し暗くなるまでの時間に変わる。ただし「Xperia XZ3」が標準でスリープ無効にできないのは、有機ELディスプレイの焼きつきを防ぐための措置な可能性がある。使用の際はその辺も考慮したほうがいいと思う。

・BluetoothやUSBなど

標準では1台のみとなっている設定を、最大で5台まで変更できる「接続できるBluetoothオーディオデバイス数の上限の選択」も、家で複数のスピーカーやらをBluetooth接続する系の人ならマストな感じがする。

他にもPCとUSBケーブルでつないだ時の、標準のアクションを設定できる「デフォルトのUSB設定」や、アプリ毎に使用頻度にあわせてスタンバイ状態を設定し、動作を最適化できる「スタンバイ状態のアプリ」など、細かく設定していけば、自分のスマホの使い方にあわせてそこそこ最適化できる。

・いじりすぎて意味不明になってしまった方へ

他にも色々あるので、項目それぞれの説明書きを見ながら色々いじってみてほしい。ただし不具合が生じた際は、繰り返すが自己責任でお願いしたい。……が、紹介しておいて投げっぱなしなのもアレな気がする。

ということで、やり過ぎてしまった場合の簡単な対処法を書いておこう。それは……


開発者向けオプションをOFF



これでいじくりまくった設定が元に戻るはずだ。ただし、「デフォルトのUSB設定」や「スタンバイ状態のアプリ」でのアプリ毎の設定など、リセットされない箇所もあるので注意してほしい。とりあえずよくわからない機能についてはいじらない方がいいだろう。

Report:江川資具
Photo:RocetNews24.

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