日本ではブラック企業や長時間労働、過労死といった問題が取り沙汰されているのに対し、海外では労働環境に関する事情がかなり異なる国もあるようだ。

なんでも、「働きすぎたパン屋」がフランスで3000ユーロ(約39万2500円)の罰金を課せられ話題となっている。働きすぎたら罪になるなど羨ましい話に聞こえるが、一体どういうことなのだろうか!?

・「働きすぎたパン屋」がフランスで罰金!

英ニュースサイト『INDEPENDENT』によると、3000ユーロの罰金を課せられてしまったのは、フランスのリュジニー=シュル=バルスにあるパン屋「レイク・ベーカリー」だ。

フランスでは、週に1日は会社や店を閉め、休みを取ることが義務づけられているのだそう。だが、同店のオーナーであるセドリック・ヴァイヴレさんは、観光客で賑わう夏季に毎日店を開けていたことが問題となり、罰金の対象となってしまったのだ。

・市長もパン屋を支持しているが……

しかし、そんな働き者のセドリックさんを擁護するクリスチャン・バンドル市長は、「観光収入に頼っているような地域で、夏季に店を毎日営業することは大切だ」とコメント。

2016年は、特例で彼のパン屋は週7日営業が許可されたそうだが、その取り決めは2017年には更新されなかったとのこと。市長だけでなく2500人近くの地域住民も、セドリックさんを支持するべく署名運動にサインしたそうだ。

・やっぱり日本人は働きすぎ!?

なんだか日本だったら信じられないような話だが、欧米諸国では特に珍しいことではないようだ。筆者のスウェーデン人の友達は、4~6カ月ごとに2~3週間休みを取って日本に来ていて、まさに現在も滞在中だ。

そこで、なぜそんなに休みを取れるのか聞いてみたところ、法律で決められた6週間の有給休暇を消化することが義務づけられているのだとか。「人生はバランスが必要だよ。たっぷりと楽しい休暇を取って充電できるから仕事も頑張れるんだ」と言っていた彼の言葉に、思わず頷いてしまった筆者である。

日本でも、長時間労働など問題になっている点を見直そうとの動きがあるようだが、近いうちに「Work hard&Play hard:しっかり働き、しっかり楽しむ」が実現することを願うばかりだ。

参照元:INDEPENDENT(英語)
執筆:Nekolas
Photo:Rocketnews24.