ロシアW杯の予選もいよいよ終盤。先日、世界中で行われた試合で、32カ国中23カ国の出場国が決定した。オランダやアメリカといった常連国が本大会出場を逃す結果になったが、一方で初めて夢の舞台に立つことになった国もある。

10月10日のコスタリカ戦に勝利し、北中米カリブ海予選を3位で通過したパナマがそうだが、現在W杯への執念とも言えるワンシーンがネットを騒がせている。海外サイト『Mirror』によると、激闘の裏側で控えの選手が決死の時間稼ぎをしていたというのである。

・初出場をかけた大一番での出来事

今でこそ、日本のW杯出場は当たり前のように思われているが、以前はいくら手を伸ばしても届かない存在だった。1993年の「ドーハの悲劇」然り。最後の最後までW杯予選は何が起きるか分からず、日本代表はギリギリの戦いを強いられた。

そして昔の日本同様、今回のパナマもW杯への切符が手にできるか、1点差の崖っぷちで戦っていた。選手はもちろん、国民も祈るようにして応援していたに違いない。ただ、自国のW杯初出場を目前にすると、控えの選手はいてもたってもいられなかったようだ。……というのも!

・決死の時間稼ぎ

リードしたまま残り時間わずかの状況で、1秒でも時間を稼ぎたかったのだろう。相手選手がスローインを急ごうとしていたところ……なんとパナマの控え選手が背後から猛ダッシュで接近! ボールを渡すまいと高く蹴り上げ、観客席に放り込んでしまったのである!!

彼の行為が影響したか不明だが、アディショナルタイムは3分。幸い、同点に追いつかれることなく、試合は2−1でパナマが勝利した。なお、ボールボーイの仕業という情報が拡散しているが、どうやら控え選手のようだ。

・パナマにとって歴史的勝利

同試合では疑惑の判定もあったが、いずれにせよパナマにとっては歴史的な勝利に変わらない。ちなみに、同国のバレラ大統領はW杯初出場を決めたことで11日を「国民の休日」とし、国を挙げて祝福している。

参照元:Twitter @_RichardAmofaMirror(英語)
執筆:原田たかし