皆さんは『ぶつかり屋』という言葉を知っているだろうか? 簡単に言うと、街中ですれ違う際、避けないどころかわざとぶつかってくる男のことである。

女性を狙うと言われる ぶつかり屋。何のためにそんなことをするのか意味が分からない行動であるため、「そんなヤツいるの?」と実在を疑う声もあるが……ぶつかり屋は存在する確実に

なぜ、男である私(中澤)がこう断言できるのかと言うと、事実、私は『ぶつかり屋』の被害に遭ったことがあるからだ。しかも何度も。

・男性記者の反応に衝撃

ロケットニュース24では以前、ぶつかり屋の被害に遭ったことのある女性記者2人にインタビューをしている。その際、私も近くで聞いていたのだが、衝撃を受けたのはむしろ女性記者の話より、その場にいた男性記者たちの反応だった。男性記者たちは、一様に「そんなヤツいるの?」と、ぶつかり屋の存在自体を知らなかったのである。

東京に来てから、私が ぶつかり屋に遭ったのは1回や2回ではない。むしろ、洗礼くらいに誰でも1回は遭うものかと思っていた。池袋駅では避ける私に肩で殴るようにぶつかってきた男がいたし、秋葉原では自転車に乗ってる時にスレ違いざまに肘を立ててぶつかってきた男もいた。

・ぶつかり屋に遭った時の気持ち

ビックリして振り返った時、逃げていく男もいれば、こちらの様子を確認してニヤリと笑う男もいる。胸糞悪い上に、とにかく気色悪いのが ぶつかり屋だ

どうやら私はロケットニュース24編集部の中でも、そういうのに狙われやすい外見をしているらしい。確かに、ぶつかられたら一瞬あ然としてしまい、「ちょ待てよ!」と肩を掴むとかそういった反射ができないのも事実だ。そういう意味で、ぶつかり屋はめちゃくちゃ相手を見ていると言えるだろう。

次こそは対応する。ぶつかり屋に逃げられた瞬間、頭では考えるのだが、いざ遭うとどうもうまくいかない。そんな私の悩みを解決したのは金髪だった

・黒髪 → 金髪 → 黒髪

ロケットニュース24の企画で、りゅうちぇるに変身する際金髪に染め上げたところ、パタリとぶつかり屋に遭わなくなったのである。ちなみに、その後、ヒカルに変身したが、その時もぶつかり屋はぶつかってこなかった。

金髪期間は確か2年くらいだったと思うが、その間は平穏そのものであった。ぶつかり屋の存在も忘れるくらいに。私はてっきりぶつかり屋がもういなくなったのかと思っていたのだが……


黒髪に戻ったらまたヤられた。いや、まだおったんかーーーーーい


・ぶつかり屋も痴漢も通り魔と同じ

この一連の出来事で思い出したのが、小4で痴漢された時や、中一でのいじめの時に感じた怖さと不安。なんと言おうと、弱者をいたぶるのは最低にゲスな行為である。

さらに、見ず知らずの人間にもそんなことができるというのが本当に怖いところ。これは言い方を変えれば通り魔だ。現在、世界は大変な局面にあり様々な場所で変革を求められているが、もっと根っこの精神的な意味でも社会の変革を願わずにはいられない。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.