寒くなってくると、やたらと乾燥するようになる。じめじめしているより良い気もするが、手が乾燥して荒れてしまうのは難点だ。ハンドクリームが手放せなくなる、という人は多いだろう。そして現代社会を生き抜く上で、新たな悩みを抱えているのではないか。そう、ハンドクリームを塗るとスマホの画面が指紋だらけになるという悩みだ。

「スマホなどを触っても指跡が目立たない」とうたうハンドクリームも多いが、あまり効果を実感できずにいた。そんな中、また新たにベタつきづらいと豪語するハンドクリームが発売された。正直もういいよと思っていたが、なんと主成分が「粘土」だというのだ。粘土、すなわち土──塗り込んだら余計ベッタベタになりそうなのに、ベタつかないって本当? 超気になる。ということで、さっそく検証してみた!

・粘土って凄い

「粘土のハンドクリーム」、正式名称は「モンモリロナイトと果実と花のハンドクリーム(税込1400円)」。聞き馴染みのない「モンモリロナイト」とは一体何だ? と思いきや、これが粘土のことだという。

この「モンモリロナイト」は水分と油分を抱え込み、皮膚の表面をサラサラさせたまま保湿し、保護してくれる……らしい。そのため、しっとりするのにスマホを触ってもベタつきづらく、画面に指の跡が残りにくいというのだ。百聞は一見にしかず。検証のため、さっそく塗ってみた!

粘土らしい灰色のクリームを手全体によく塗り込んでいると、ハンドクリームを塗っているにもかかわらず、乾燥してきたのかと錯覚するほどに手がサラサラになっていく。でも、手触りはカサカサしていない。不思議な感覚に気をとられつつも、しっかりなじませて容赦無くスマホを触る!

縦横無尽にスマホの画面上へと指を走らせるよ〜! ベタベタベタ。あれ、めっちゃ指の跡ついてる……? 期待していたのに、もしかして今までの「指跡が目立たない」とうたいながらも微妙だったハンドクリームたちと変わらないのでは? 他のハンドクリームと比較してみなければ!

手を石鹸で入念に洗い、消毒用エタノールをすり込んで「粘土のハンドクリーム」をしっかり落とした後、まずは特に「ベタつきづらい」とうたっていない「普通のハンドクリーム」で、同様の検証をしてみる。

「普通のハンドクリーム」を手全体に塗り込んで、容赦無くスマホ画面を触ると……ベッタベタだ〜! なるほど、確かに「粘土のハンドクリーム」の方が跡が薄かった気がする。しかし、これは想定内だ。気になるのは、これまでの「指跡が目立たない」と言われてきたハンドクリームたちとの違いだ。

・粘土のハンドクリーム VS 手汗対策ハンドクリーム

そこで、これまでに販売されてきた「指跡が目立たない」ハンドクリームの中で、筆者が最も指跡が気になりづらかったハンドクリームと比較してみる。2019年3月に発売され、「手汗が気にならなくなる」として話題になったことのあるものだ。先ほどと同じく、しっかりと前のハンドクリームを落としてから、新たに塗り込んでいく。

一切遠慮することなく思いっきり画面を触りまくってみたところ、この「手汗対策ハンドクリーム」も普通のものと比べると指跡が薄い気がする。果たして、指跡が目立ちづらかったのは「粘土のハンドクリーム」と「手汗対策ハンドクリーム」のどちらなのか。

検証写真を比較してみると、どれも指跡はついているものの、「粘土のハンドクリーム」が一番薄い……! 同じように縦横斜め、画面上に指を滑らせてみたが、結果を並べて見ると顕著に差が出ていた。「粘土のハンドクリーム」で触った部分は、一部が写真に写らないレベルの薄さだったのだ。これはなかなか凄いのでは!?

ちなみに、手のサラサラ具合は「粘土のハンドクリーム」と「手汗対策ハンドクリーム」とではそこまで大差なかった。スマホの指跡は気にしないが、手がベタつくのが嫌! という方は、どちらを選んでも良いと思えた。どっちもサラッサラにしてくれたよ〜!


・現在はバラエティショップで販売

粘土が主成分のハンドクリーム、と聞いて出オチ感満載のイロモノ系かと思ったが、実際に使ってみると、画面を触っても指の跡が目立たず、おまけに手もしっとりしているのにサラッサラに保てるという何とも嬉しい使い心地だった。

2019年10月29日現在はまだ東急ハンズ・LOFTの一部店舗でしか取り扱いがないが、粘土を手に塗り込んでみたい方はぜひお試しあれ。

参照元:粘土科学研究所KURUMU(粘土科学研究所のスキンケアライン)公式Twitter
Report:伊達彩香
Photo:RocketNews24.