2016年、東大の研究室がプロジェクションマッピングの技術を発展させ、動くものに映像を投影する『ダイナミックプロジェクションマッピング』を発表した。実際に映像を投影する様子を公開し、海外からも大きな注目を浴びた。

そしてつい先日、同技術はさらなる進化を遂げていることが明らかになった。一体どんなことができるようになったのか? 動画「DynaFlash v2 and Post Reality」で驚くべき内容をご確認いただこう。

・ダイナミックプロジェクションマッピングとは

まずは『ダイナミックプロジェクションマッピング』について説明しよう。一般的なプロジェクションマッピングは “静止している” 物体や空間に対して映像を投影するものだが、『ダイナミックプロジェクションマッピング』は動いているものに対しても映像が投影できるようにした技術である。

これは、見えにくい特殊インクでマーキングした紙やTシャツに、1秒あたり1000回(1000fps)という速度で映像を投影。まるで張り付いているかのような状態を作り出しているというものだ。以前の記事でご紹介した動画を見れば、その凄さは一目瞭然である。

・立体映像を投影できるように進化

そして新たに発表されたのは、立体映像を投影する技術だ。研究所のHPによると、新型の高速プロジェクタや10台のカメラなどを駆使した新システムを開発することで、現実とは異なる素材の光沢や凹凸を自在に再現することが可能になったという。

動画を再生すると、素早く動く人物に対してピッタリと張り付いているかのように鮮明な映像が投影されているのを確認できる。この時点ですでにヤバいが、0:47あたりから見られる映像はさらにダイナミックでヤバい。なんと、3D映像を投影することで身体の表面が凸凹しているように見えてしまうのだ!

この技術がさらに発展すれば、現実と非現実の区別がつかない世界も簡単に作り出せてしまうに違いない。東大の研究室が開発した驚異の技術『ダイナミックプロジェクションマッピング』。今後どこまで進化を遂げていくのか、要注目だ。

参照元:YouTube東京大学「石川 渡辺 研究室」
執筆:K.ナガハシ

▼進化した「ダイナミックプロジェクションマッピング」がこちら