「○○をお願いします!」現在、東京都台東区ではそんな演説の声が朝から鳴り響いている。2019年3月17日に台東区長選挙の投票が行われるのだ

なんといっても生活に直結する区長選挙。どんな立候補者がいるのかな? そう思って公報を見ていると、異彩を放ちまくっている人物がいた

・異彩放ちまくりの公約欄

台東区長選挙に出馬しているのは3人。武田完兵(かんひょう)さん、小高(おだか)あきらさん、服部ゆくおさんだ。中でも異彩を放っているのは無所属の武田完兵さん。箇条書きなどで目標を掲げる他の立候補者たちの中、公約の欄には以下の内容が書かれていた。

「きっと初めまして! 異色の新人9回目の公選(出馬)です
一人一人の一票びっくり選挙選択私が当選
エ~大ビックリ宣伝効果抜群 人寄せパンダ モットー自由. 行動参加創造公開平安戦後安井誠一郎都知事の政策で与えられた浅草橋3丁目33の地に住み私が生れる7人家庭(忘去)の末ッ子70才独身幼少から自転車オンリーでした便利な電動車を普及する 15才より働き武田寛かん と称し43才で武田完兵という本名 武沢 博 私は弱者 ハンデ者を底上げし生業(商売)を支援し昔の商店街を再興する住民の健康安全を守り配当(サービス)を拡大する 一人一人の生き涯い(生涯教育の制度化)対策をする 役所を揮指する ゆりかご(赤ん坊)から墓地まで福祉対策を確立する 区設住宅を作る 会計を点検する 隅田川に歩道橋柳橋両国側にかける 中、小、区立学校名を元にもどす精華小蔵中育英小 残す 条例を見直す JR浅草橋を駅ビル中央口を作る バリアフリー化
ここが南部拠点ビルとなりアメ横まで賑やかな遊歩道を作る 東口も駅ビルに鉄道の上を通る 多勢に無勢(一騎)よろしく支持を望む トランプと同じ6月14日生れ 完全無所属武田完兵前回345票感謝 ジャズ、クラシック、ブラームス花草木クラリネット愛好家

一人一人の参加で私たちの台東区を作ろう イエース頼むぜ」(原文ママ)

──以上。全て手書きでビッシリと書き込まれており公約欄が蟻の大群のようである。本人が言うように異色であり自由。まさにジャズだ

・異彩放ちまくりの風貌

なお、台東区ホームページの立候補者一覧によると武田完兵さんは70才で最年少。だが、白く長い髭を蓄えたまるで仙人のようなその風貌も異彩を放ちまくっている

ちなみに、台東区長選挙立候補の供託金は100万円。法務局に預けるという形を取る供託金は、得票数が有効得票数の10分の1を下回った場合は返ってこない。

立候補者にとっても区民にとっても伊達や酔狂ではない区長選挙。最後にもう一度繰り返すが、投票日は2019年3月17日だ。台東区民はよく考えて一票を入れよう。

参照元:台東区長選挙立候補者一覧(PDF)、延岡市「立候補のための供託金ってどんなもの?
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.