最近は美容整形手術を受ける人が増え、お胸を大きくする女性も少なくない。豊胸手術をすると、乳癌(がん)検査のマンモグラムを受けられないデメリットがあるが、サイズを大きくする以外のメリットもあるようだ。

というのも、「豊胸手術したお胸は、銃弾が当たっても死を免れる確率が高くなる」らしい。そんな研究結果が、海外のニュースサイトに取り上げられて話題になっているぞ。

・シリコンに銃弾を撃ち込む実験が行われる

英ニュースサイト『indy100』によると、2010年に銃で撃たれた女性が豊胸手術を受けていたため、お胸に入っていたシリコンがクッションとなり九死に一生を得たのだという。

そこで、米ユタ州立大学の研究チームが、豊胸手術をしていたら銃弾が当たっても死を免れる確率が高くなるのか実験を行うことに。その方法は、人間の筋肉を模したゼラチン(バリスティックジェル)の前に豊胸用シリコンを置き、2.5メートルの距離から銃弾を発射。シリコンを置かない場合と比較したそうだ。

すると……豊胸用シリコンが無い場合は、銃弾がゼラチンに40.2センチの深さまで撃ち込まれたのに対し、シリコンを置いた場合は31.9センチという結果に。豊胸用シリコンがある時と無い時の差は、8.3センチにもなったという。

また研究チームは、「シリコン内の弾道が直線ではなかったことから、シリコンが車のエアバッグ的な役割を果たし、弾丸の速度を落とすとともにその弾道を曲げたと考えられる」と述べている。

・スーパーマンのような訳にはいかない!

しかし『indy100』は、シリコンがお胸に入っていても銃で撃たれたら命を落とす可能性は否めないため、「銃で撃たれた時に備えて豊胸手術を受けるのはおすすめできない」と自明の理を説いている。豊胸手術でスーパーマンにはなれないのだ。覚えておこう。

参照元:indy100Journal of Forensic Sciences(英語)
執筆:Nekolas
Photo:Wikimedia Commons