本日2020年4月24日は「植物学の日」であり、「プレミアムフライデー」でもあるのだが、忘れちゃいけないのが「日本ダービー記念日」だ。なんでも、1932(昭和7)年のこの日、日本初のダービー「東京優駿競争」が目黒競馬場で開催されたことにちなんで制定されたらしい。

シンザン、シンボリルドルフ、ディープインパクト、オルフェーヴルなど、歴代の名馬たちも通ってきた日本ダービーは今年で87回目を迎える。今日はせっかくの記念日、第65回目のスペシャルウィークが制したレースを振り返ってみるとしよう。

・武豊初のダービー制覇

時は1998年。クラシック戦線は3頭のサラブレッドを中心にまわっていた。セイウンスカイ、キングヘイロー、そしてスペシャルウィークの皐月賞上位組。いわゆる「3強」という構図だが、ダービー当日1番人気に推されたのは皐月賞馬のセイウンスカイではなくスペシャルウィークであった。

鞍上は天才・武豊。今でこそ5度もダービーを制しているも、当時はクラシックレースで唯一勝てず。競馬界の不思議とも言われたものだが、ついに30歳を目前にして夢が叶うときがやってきた。そう、ご存じの通り武豊に初めて「ダービージョッキー」の称号をプレゼントしたのがスペシャルウィークだったのだ。

・誰も予想しない展開

9049頭の頂点に立てるのはただ1頭のみ。大観衆のなか発走した第65回日本ダービーは思わぬ展開となる。セイウンスカイが逃げると思いきや、なんとキングヘイロー(ダービー初騎乗の福永祐一)が逃げたのである。一方のスペシャルウィークは馬群の中団で折り合って内をロスなく進む。

そして長い府中の直線に入ると、足が鈍ったキングヘイローを早々とセイウンスカイがとらえる。前年のサニーブライアンに続いて二冠馬誕生か──。そんな光景に見えるもそうはさせない。

馬群を割ったスペシャルウィークは先に抜け出したセイウンスカイをあっという間に捕まえると、並ぶこともなく一気に突き放したのだ。他馬とは次元の違う走りで独走し、結果は5馬身差の圧勝劇。初めてダービーを制した武豊が喜びを爆発させ、何度も大きなガッツポーズを繰り返した姿を覚えている人も多いだろう。

余談だが、いつもは冷静な武豊がレース中にムチを落としたのは有名な話。1998年といえばVHSの時代で、私は録画しておいた映像を擦り切れるほど見て「ムチ落下」を確認しようとした。画質が悪く、どこで落としたのか最後まで分からなかったのも合わせてイイ思い出だ。

・スペシャルウィークのその後

スペシャルウィークは古馬になってから天皇賞・春秋、ジャパンカップのG1に勝利。宿敵・グラスワンダーとの死闘は今でも語られている。引退後、種牡馬としてはシーザリオ、ブエナビスタらを輩出した。2018年4月に亡くなるも、スペシャルウィークの血は紡がれ続けている。

2020年の日本ダービーは5月31日に開催予定だ。先日、皐月賞では2歳王者「2強」の強さが際立ったが、はたしてどの馬が頂点に立つのだろう。コントレイルが無敗の2冠馬となるのか。今から新たなダービー馬の誕生を楽しみに待ちたい。

参照元:YouTubePR TIMES
イラスト・執筆:原田たかし