出だしから唐突ではあるが、もうみなさんは吉野家の『ねぎだく牛丼』を召し上がっただろうか? 万が一まだ「食ってないけど?」という人は、悪いことは言わない、今すぐ吉野家へ駈け込め。自動ドアを突き破る勢いですべり込め。それくらい『ねぎだく牛丼』は最高だ。

おそらく吉野家の「ねぎだく牛丼」は「オニオングラタンスープ」と同じくらい玉ねぎがウマいメニューであるが、欲を言えばもっともっと玉ねぎだけを追加したい。どうにかならんものか……? いても立ってもらいられず、吉野家に問い合わせてみることにした。

・ウマいけどややこしい

遠慮なしに申し上げるが、吉野屋の『ねぎだく牛丼』はシステムがやや難しい。というのも通常の「牛丼」と『ねぎだく牛丼』ではそもそもの価格設定が違い、多くの人がイメージするであろう「値段はそのままだけど玉ねぎが多めの牛丼」ではないからだ。

つまり「牛丼」と『ねぎだく牛丼』は「カレーとカツカレーの関係」だと思えばスッキリする。通常の牛丼に玉ねぎを追加トッピングした牛丼、それが吉野家『ねぎだく牛丼』なのだ。

ところがどっこい、さらに複雑なのは「小盛」「並盛」「アタマの大盛」「大盛」「特盛」「超特盛」……と、それぞれ肉と玉ねぎの比率が違うため、玉ねぎ単体での追加注文ができないということ。これが一般的なカツカレーと大きく異なるところで、例えば「ねぎダブル」のような注文は不可能だ。

・なんとかならないのか?

とはいえ、マジのマジで吉野家の「ねぎだく牛丼」……いや、吉野家の玉ねぎはウマい。とろけるような食感、かと思えばシャキシャキ食感、濃厚な甘み……などなどまさにパーフェクトな玉ねぎである。もし記者が玉ねぎに転生するならば、ぜひとも吉野家に出荷してもらいたいものだ。

それはどうでもいいとして、本気で玉ねぎだけ追加できないものか……! というわけで吉野家の広報に連絡し「玉ねぎだけを追加する方法はないのか?」聞いてみることにした。


──ねぎだく牛丼、最高でした。

「ありがとうございます」

──ただ、少々ややこしいですね? 確認ですが「牛丼とねぎだく牛丼」の関係は「カレーとカツカレー」の関係と考えて間違いないですよね?

「はい、間違いございません。牛丼に玉ねぎをトッピングしたメニューとお考えいただければと思います」

──ただですね、一般的なカツカレーと違って、玉ねぎだけの追加トッピングはできませんよね?

「そうですね……。現状、そのような注文は承っておりません

──そこが理解できません。ハッキリ言って吉野家の玉ねぎは最高です。なぜ玉ねぎだけの追加を可能にしないのでしょうか?

「そうですね……。そもそも、ねぎだく牛丼にはかなりの量の玉ねぎが入っておりますので、さらに玉ねぎをご所望するお客様がいらっしゃることを想定していませんでした」

──ここにいます(キリッ)。というか、日本中に200万人くらいいると思います。

「なるほど……。もしそのようなご要望が多いようであれば、我々としても単体での注文を検討させていただきますが、現状では導入予定はございません……」

──ということは、現段階で “玉ねぎ10倍トッピング” をするとしたら、ねぎだく牛丼を10個買ってくるしかないですかね?

「そうですね、玉ねぎは別容器でご提供させていただいておりますので、その方法であれば10倍なども可能かと思います」

──わかりました。やるしかねえ。


ご覧のように、現時点で「玉ねぎだけの追加オーダーは不可」ということであった。残念ではあるが、まだ発売開始したばかりの商品。鬼神の如く『ねぎだく牛丼』を食いまくりながら、今後の展開を見守ろう。

2020年が始まって間もないが、吉野家の『ねぎだく牛丼』は多くのビジネスマンのスタンダードランチになる可能性を秘めている。まだ召し上がっていない方は、ぜひ1度ご賞味いただきたい。

参考リンク:吉野家
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.