テレワークが推奨されている昨今、その最大の利点は外出しなくてもよいことだが、実はさらなる恩恵が隠されているのを読者の方々はご存知だろうか。それはすなわち、いつでも間食し放題であることだ。菓子をつまみ食いしようが、デスクに満漢全席を広げようが、誰からも見とがめられはしないのだ。

とはいえ、あまり暴食に耽ってしまうと諸々影響も出てくるだろう。そこで筆者が激烈にお勧めしたいのが、間食に飴を食べることである。むろん激烈と言うからにはただの飴を食べるのではない。選ぶべきは、「梅ぼしの種飴」である。


「梅ぼしの種飴」は、製菓会社ノーベルから発売されている商品だ。コンビニやスーパーなどで売っているほか、Amazonでは6袋933円で入手できる(2020年4月2日現在)。

何故これがお勧めかと言えば、理由は2つある。まず1つ目として、誇張なしに、忖度なしに、掛け値なしに、とんでもなく美味しい点が挙げられる。

筆者はかなり前から愛食しているのだが、この飴の存在を初めて認識した方々の大半は、おそらく商品名に並々ならぬ引っかかりを覚えることだろう。

お気付きの通り、この飴は「梅ぼし味」ではない。「梅ぼしの種」味である。パッケージにも「梅ぼしの種のような なめごこち」と書いてある。

そう言われて梅干しの種の舐め心地を即座に想起することはなかなかに困難であるし、筆者自身にしても「梅干しの種舐めたさ」というより、「珍妙な宣伝をする飴があったものだ」と冷やかし混じりに手に取ったのが最初の出会いであった。

だが驚くべきことに、いざ実際に舐めてみると、口の中に梅干しの種があった。梅干しの種が鼻を抜けていった。脳の中でこんこんと眠っていた「かつて梅干しの種を舐めた記憶」が、嵐を巻き起こしながら目覚めたような気分だった。

ただここで重要なのは、そっくりそのまま梅干しの種の味がするわけではないということだ。そっくりそのままではそれほど美味しくない。梅干しの種の風味に、少し喉に響く塩気と、唾液を促す酸味が備わっており、これらの三位一体ぶりが悩ましいほどに味わい深いのである。

加えてもう1つ、この飴をお勧めする理由として挙げられるのが、そうした味わい深さが長い時間続く点だ。パッケージにも「おいしさ 超・長持ち」と大々的に書いてある。

筆者の場合、例えば龍角散のど飴1粒は長くとも10分ほどで舐め終わるのだが、一方で「梅ぼしの種飴」は20分から30分ものあいだ舐めていられる。驚異的でしかない。

見た目で言えば、1粒の大きさは成人男性の人差し指の先端程度。しかし舌の上では我が舞台とばかりに強靭極まりない踏みとどまり具合を発揮し、「一体この小さきものはいつ溶けてなくなるのか」とこちらに畏怖すら抱かせるのだ。

口寂しい時も、この飴を舐めておけば暴食は避けられる。最後に付け加えるなら、そんな美味かつ強靭な飴が1袋に個別包装で17個も含まれている点も見逃してはならない。並べてみると、まるで特殊部隊のような頼もしさだ。これを「最強の間食」と言わずして何と言うのか。

というわけで、ここまで渾身の力をもって「梅ぼしの種飴」の美点を押し出してきたが、いかがだっただろうか。もし興味が湧いたなら、仕事のお供にでも手に取っていただければ嬉しい限りだ。同商品が、読者の方々にとって幸せの種となることを祈る。

参照元:ノーベル「梅ぼしの種飴」Amazon
Report:西本大紀
Photo:Rocketnews24.