飲食業界の中でも指折りの暴走天丼チェーン「てんや」。毎度毎度、意味不明な新商品を出しては我々消費者を驚かせている。その様を見て何を思っているのかは「てんや」にしかわからないが、私(あひるねこ)はこの暴走を「乱心」と呼び、常にその動向を見守ってきた。

本日2017年4月27日、またしても謎の新商品『てんや風 ロコモコ天丼』が発売開始されるとのことで、さっそくお店へと確認に急いだ私。そこで見たものは、やはりというか、何がしたいんだコラ! な不思議な天丼だった。

・謎すぎる新商品

本日から発売開始となった新商品。『アサリごぼう・海老天丼(税込850円)』『てんや風 ロコモコ天丼(税込770円)』の2つだ。前者は、まあ納得である。しかし、どう考えても天丼ではないヤツが紛れ込んでいるぞ。おまえ、ロコモコて。

「ブラウンルーをベースに、ドミグラスソースや赤ワインなどを加えた」という特製ロコモコソースがかかっている時点で、これは相当な乱心だと覚悟していたが、実物はさらにとんでもないことになっていた。殿中でござる! 殿中でござるぞ!!

・攻めすぎている

まずミニハンバーグ天が2枚。そして、半熟玉子にコールスロー。当然この2つは揚げられてはいない。つまり、丼の半分が天ぷらではない連中に占められているのだ。なんというか、勇気がすげえ。この守りに入らない攻めの姿勢は、むしろ評価されるべきではないか。

・なぜハンバーグなのか

だが、そもそもなぜハンバーグを天ぷらにしたいのか? ハンバーグ天を食べたのは、去年の商品『Wハンバーグ天丼~BBQソース』以来2回目だが、今回食べてもやはり感想は変わらない。たしかにサクッとしている。しかし、割と普通にハンバーグである。

・驚きの結論

天ぷらにするには、ハンバーグは個性が強すぎる。そう、ハンバーグは個人技の選手なのだ。南米のフォワードか。よって、ハンバーグを天ぷらにしても、それはどこまで行ってもハンバーグの枠を出ることは出来ない。そして、このことから驚きの結論が導き出される。つまり、これは普通のロコモコなのである。

・なんだ、ロコモコか

そういう気持ちで食べれば、これはおいしいロコモコだ。てんやに来たと思ったら、私はロコモコを食べていた。何を言っているのかわからねーと思うが、私も何をされたのかわからなかった。「てんや風」とか「ロコモコ天丼」とか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。ハワイアン気分の片鱗(へんりん)を味わったぜ……。

・超えてきた

天ぷらの匂いに包まれる店内。天丼を食べる他のお客に挟まれながら、自分はガチのロコモコを食べている。そうか、ここは「てんや ハワイ店」なのか。ついに、食べる者を別の国へ瞬間移動させるまでに至った我らがてんや。それはすでに、乱心という次元を超えた何かであった。

参考リンク:てんや「てんや風 ロコモコ天丼」
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼本日2017年4月27日から新発売の『てんや風 ロコモコ天丼(税込770円)』

▼半熟玉子

▼コールスロー

▼驚くべきことに、普通のロコモコなのである