突然だが皆さん! もし、ナイフを持った暴漢に襲われたらどうするだろう? よくドラマやアニメでは後ろに回り込んで首にチョップ、はたまた腕を蹴って武器を奪うなどの描写が見られるが、実際はどうすべきなのか?

そんな万が一に備えるプロのレクチャー動画が大きな話題になっている。たった12秒ほどなのだが、予想外の方法に世界中で1600万回以上の大ヒット!! 教えてくれるのは……中国の警察だ。

・中国警察による「ナイフを持った暴漢への対処法」

この動画を公開したのは、雲南省保山市の公安局だそう。おお、公安のオフィシャルビデオということですか! さらに日本が「ヒミコさま~」と言っている遥か以前から様々な兵法、武術が発展した中国だ。どんな方法を伝授してくれるのだろう。期待して動画を見てみると……

こ、これは! まさかすぎる!! 詳しくは動画でご覧いただきたいが、警察は明後日の方向へスーパーダッシュ。戦うわけでもなく逃げちゃったのだ。「おまわりさぁぁぁぁん!! たすけて~」という叫び声つきで。

・再生回数1600万回以上の大ヒットに!

この動画を見たネットユーザーからは

「素晴らしすぎか」
「クッソ笑った!!!!」
「笑いが止まらないよ!」
「やめて、ほんと笑い死ぬ!」
「ありがとう、中国」
「ジャッキー・チェンがいないなら、たしかにこうすべきだ」
「勉強になったわ(笑)」

などのコメントが! 新華ニュース系列の「New China」によると、この動画は中国SNSで1600万回以上再生される大ヒット。さらにYouTubeで世界に羽ばたき、こちらも再生回数70万回を突破しさらに数字を伸ばしているぞ。

・面白ビデオに見せかけて……

この動画は主に「面白ビデオ」「ギャグ」として拡散しているが、実はとても実用的なレクチャーかもしれない。

と思うのは、以前、柔道有段者総合格闘技経験者に同様の質問をした際に、同じような回答が返ってきたのだ。「ナイフを持った人に襲われたらどうしたらいいのか」。すると……

「俺は逃げる」

えー! 誰がどう見ても強そうな人でも逃げちゃうの? 詳しく理由を聞くと、

「格闘技は決まったルールのなかで行われていて、禁止技も存在する。暴漢にはルールなんかない」
「UFCのような “何でもあり” の格闘技でも路上で襲われるのとは訳が違う。リングならまだしも、コンクリートに頭を打ち付けられたら大けが、死ぬことも」
「暴漢が素人の場合は、こちらが予想もしない無茶な動きをするので却って危険」

などの理由を挙げていた。また、自身に同行者がいた場合、その人を守ることは難しいのでとにかく逃げるのが一番だと考えるとのことだった。その話を聞いたとき、妙に納得したものである。

おおお、この動画もウケ狙いに見せかけてメチャクチャ実用的だったのかも。「三十六計逃げるにしかず」。ピンチになったらあれこれ考えるより、まず逃げよう。逃げるが勝ち。4000年の歴史からのメッセージなのかもしれない。

参照元:YouTube、WeChat @人民日報
執筆:沢井メグ

▼こちらがその動画だ