中国のマクドナルドがとんでもないものを生み出したらしい。オレオクッキーに、ランチョンミートのスパム、そしてマヨネーズを合わせたバーガーだ。は……? 一体何が起こればそんな組み合わせを食べてみようと思いつくのかさっぱりわからない。

さっぱりわからないが、試すどころかGOサインが出て2020年12月21日から販売されてしまったらしい。ネットでは中国の店舗に出ていると思しきメニュー表もアップされており、ガチ感がある。信じがたいが、もしかしたらウマいのかもしれない。オーケィ、そこに可能性があるなら、やってみるのが漢気ってもんだよな。

・マヨネーズは妥協

具材の9割くらいは容易く手に入る。オレオクッキーは日本でもその辺で売られているし、スパムもカルディなどに行けば大体ある。マクドナルドのバンズは、普通にマクドナルドで適当なバーガーを買って、中身を抜けば手に入る。

問題はマヨネーズだ。マクドナルドのマヨネーズはオリジナルなもの。本家アメリカのマクドナルドのQ&Aにはこう書かれている。


Our mayonnaise is made especially for us by our approved suppliers, according to our own specifications.

(特別な業者によって作られた独自仕様のマヨネーズなのさ)

The main ingredients are egg yolk, mustard flour, salt, vinegar and sugar. It is McDonald’s-branded; while you can’t buy it from the supermarket

(主に卵黄、マスタード粉、塩、ビネガー、そして砂糖で出来ているけど、スーパーじゃ買えないぜ)


その辺のマヨネーズを買ってブチ込んでも、たぶん違う味になるのだろう。というか、中国のマクドナルドのマヨネーズと、アメリカのマクドナルドのマヨネーズが同じかもわからない。

より詳しくマヨネーズの味について知りたいところだが、このバーガーについて報じているMETROやBusiness Insiderの記事を見ても、マヨネーズについての詳細は不明だ。

こればかりはどうしようもないので、日本のマックのマヨネーズで妥協することにしよう。ということで近所のマックにて事情を話し、マヨネーズ入りのバーガーが買いたい旨を伝えたところ……

店員さん「マヨネーズは無いんですよ」

筆者「えっ、てりやきだかに使われてませんでしたっけ?」

店員さん「あれはスイートレモンソースなんです」

筆者「Oh……」

……

……

……

ということで、スイートレモンソースで再現することに。まあ、ほぼ日本版マックのマヨネーズみたいなもんじゃん? 味的に筆者もずっとマヨネーズだと思ってたし。本家とマヨネーズ部分に関しては明らかに違ってしまうことになるが、そこはご理解いただきたい。


・いざ

なんということだろう。材料が揃った。揃ってしまった。


ちなみに買ったバーガーは、てりやきチキンフィレオのテリヤキソース抜き。ここからチキンとレタスを抜き取れば、マックのバンズと日本版マヨネーズ的なスイートレモンソースのみ残る。


そしてスパム。


報じられている本家スパムオレオマヨバーガー(中国語の正式名称は分からない)の写真を見るに、スパムは厚切りで表面を焼いたものが2枚なもよう。ということでそれっぽい感じになるよう厚切り焼きスパムを2枚用意。


今食べたら絶対にウマい。スイートレモンソースだって焼きスパムに合うに違いない。しかし、加えるべき材料はまだ残っている。オレオだ。本家の写真では黒いクッキー部分のみを使っているように見える。ということで、できるだけクリームをそぎ落として砕いたオレオを投入。


そしてマヨネーズ代理のスイートレモンソース付きのバンズを無慈悲にかぶせて完成。あぁ……オレオのクッキーとソースがからみあってしまった。2020年ももうすぐ終わるというのに、かくも悲劇的な光景を目の当たりにすることになるとは。


・まさかの

しかしもはや後に戻る道はない。ここまでやった以上、食べるしかないだろう。まあ、道は先にも続いていない気がするが、人生にはそういう瞬間もあるものだ。いざ食べてみると……


「ヌチッ、ザクザクッ、ヌチャヌチャ」食感はこんな感じだろうか。オレオのザクザクな歯ごたえが、ムチついた食感のスパムと、ねっとり感のあるスイートレモンソースの向こうから激しく自己主張をする。

やっぱりオレオいらないんじゃないかなぁ。どう考えても邪魔じゃない? まあ、食感に多様性を生じさせることに成功しているという見方もできなくはないが……。

そして味については、正直なところ、そんなに不味くなかった。これは驚くべきことだ。もう一度言う。そう不味くは無かった。が、美味くもない。オレオ抜きならそれなりに良い感じだったと思うが、やはりオレオの甘みが余計だと思う。言うほど不味くはないが、やっぱり美味くもなく、真顔で無言になる感じ

そしてひたすらヌチャヌチャザクザクという食感が続く。ちなみに中国にて食べたと思われるネット民からは、美味しかったという声も上がっている

もしかしたらマヨネーズがオレオに最適化されているのかもしれない。それならワンチャンなくもない気もする。気になる方は中国に行くか、DIYしてお正月休みをスパムオレオマヨバーガーの探求に費やしてみてはいかがだろう。

参照元:METROBusiness Insiderマクドナルド
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.

▼噂のオレオスパムバーガー

▼美味しかったという声も